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SAO編−白百合の刃−
SAO28-純白の優しさ
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私の命令は絶対よ」
「暴走しないように手綱役をお願いするみたいなことは言ったけど、ドウセツの命令を聞くとはお願いしてないからね」
「犬のくせに生意気ね。言うことが聞けないのかしら」
「誰が犬だ、こら」

 そうしている間にアスナは小声でユイちゃんに何かを話すと、大きな笑みと共にコクっと頷いた。

「ユリエールさん。微力ながら、お手伝いさせていただきます。大事な人を助けたい気持ち、わたしにもよく解りますから……」

 アスナが微笑みながら言い終わると、今度はイチが急に立ち上がった。

「わ、わたしも、困っている人や助けてくれる人を見捨てたくないです! わたし、防御には自信あります! きっとどんな強敵からも凌いで生き残るように守りますから、わたしも救助に参加してください!」
「なんで貴女からお願いするのよ。それに礼儀よく頭下げ過ぎじゃない?」
「しゅみゅめしゅん!」

ドウセツの厳しい言葉に動揺され、イチの噛み具合に本人は赤面。周囲か笑いに包まれるなか、ユリエールさんは空色の瞳に涙を溜めながら深々と頭を下げた。

「ありがとう……ありがとうございます……っ」
「ユリエールさん、それはシンカーさんを救出してからしましょう」

 アスナがもう一度笑いかけると、今まで黙って事態の成り行きを見守っていたサーシャさんが両手を打ち合わせた。

「そういうことなら、しっかり食べていってくださいね!まだまだありますから。ユリエールさんもどうぞ」
「ありがとうございます」

 話はまとまった。みんなでユリエールさんの大切な人、シンカーさんを助けることに決定した。
 ……なんだかんだで、みんなで助けようとするじゃない。

「あ、そうだ」

 イチがパンっと両手を打ち合わせると、すぐさまウインドウを操作し始める。

「どうしたの?」
「せっかくなんで、助っ人を呼びますね」
「助っ人?」
「はい」

 私が聞くと、操作し終わったイチがこちらを振り返って、めずらしくおとなしめのイチが誇らしげな表情で微笑み、口にした。

「わたしの……頼れる親友です」
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