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SAO編−白百合の刃−
SAO28-純白の優しさ
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ですよ」

 緊張感が漂わせようする前に、イチは子供達に微笑んで安心させた。すると子供達は止まっていた手を動かし、すぐさま食堂が戦場になるくらいに騒ぎ出した。
 その中を丸テーブルまで歩いた銀色の女性プレイヤーは、サーシャさんから椅子を勧められると軽く一礼して腰掛けた。

「兄、イチが悪い人じゃないって言っていたけど……誰?」
「この人はユリエールさん。どうやら俺たちに話があるらしいよ」

 ユリエールさんはぺこりと頭を下げて口を開き自己紹介をした。

「はじめまして、ユリエールです。ギルドALFに所属しています」
「ALF?」

 どっかで聞いたような……う〜ん、思い出せないな……。

「えっと……キリカさん。ALFはアインクラッド解放軍の略称ですよ」
「あぁ、そういうこと」

 それでもやっぱり『軍』の関係者か。
 イチから疑問に思った答えを教えてくれたところで、私達も軽く自己紹介をする。すると、ユリエールさんはアスナが自己紹介した時に『血聖騎士団』と言う言葉を聞いて、目を見張った。

「KoB……なるほど、道理で連中が軽くあしらわれたわけだ」

 その言葉に過ったのは、昨日の子供を人質にして恐喝しようとしたけど、ドウセツとアスナによって失敗したこと『軍』のことだろう。
 そんな中、警戒心を強めていたアスナが訊ねる。

「……つまり、昨日の件で抗議に来たと言うことですか?」
「バカね、アスナ。あんな連中に抗議するなら、今ここでまともに挨拶一つ出来ないわよ」
「ドウセツ、ちょっとぐらい言葉を慎みなさい」

 毒を吐いた発言に、ユリエールさんはどういった反応すればいいのかわからず、困惑していた。もう、ドウセツのせいで困っているじゃない。

「ユリエールさん、勝手ながらも用件があると思って訪れたと感じですが、なにしにここへ……?」
「はい、キリカさん。わたしはお礼とお願いがあって来たのです」
「お願い?」

 予測としては、あの連中を懲らしめる依頼かと思っていた。たがサーシャさんは、本題に入る前に『軍』のことを語り出した。

「『軍』と言うのは、昔からそんな名前だったわけじゃないんです」
「と言うと?」
「ALFが今の名前になったのは、かつてサブリーダーで現在の実質的支配者、キバオウと言う男が実験を握ってからのことです」
「キバオウ……」

 その名前に聞き覚えがあった。第一層ボス戦から参加している攻略組の一人。頭がトゲトゲなのが特徴で関西弁を喋っている。

「最初はギルドMTDと言う名前で……聞いたことありませんか?」
「えっと…………兄、説明して」
「はいはい……」

 なんか聞いたことはあるんだよ。ただちょっと忘れてしまったので兄に説明を求めることにした。私
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