第八十八部第四章 当直任務の様にその二十五
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「命を賭けることはない」
「戦場にいれば」
「やはりな」
「命を賭けます」
「僅かなものでもだ」
それがどれだけ小さいものでもというのだ。
「死ぬ危険はある」
「それが戦争であり」
「戦場だ」
「我々もそうでしたね」
「エウロパ戦役や海賊征伐でな」
「私はエウロパ戦役の時は大学にいました」
中尉は自分のことを話した。
「そしてその立場からです」
「あの戦争を見ていたか」
「そして就職先は軍隊であり」
それでというのだ。
「そのうえで、です」
「士官になったな」
「そうでした」
「私もあの時はまだ士官候補生だった」
大尉も自分のことを話した。
「まだだ」
「戦争にはですね」
「教育を受けている期間でな」
丁度その時でというのだ。
「見ているだけだった、戦闘への参加はな」
「海賊征伐からでしたね」
「あれはもう一方的だった」
連合外縁部における宇宙海賊そしてその他の様々な勢力との戦闘はというのだ。
「圧倒的な数と装備、情報でだ」
「海賊達を攻めて、でしたね」
「掃討する」
「そうしたものであり」
「戦場にはいたが」
危険のあるそこにというのだ。
「敵は旧式の兵器でこちらを発見する前にだ」
「もうこちらが発見していて」
「先に攻撃を加えてだ」
「倒してばかりでしたね」
「そうしたものでな」
それ故にというのだ。
「損害はな」
「ほぼなかったですね」
「しかも危険な任務は常に義勇軍が受け持っていた」
「命の危険があるものは」
「その場合は彼等が前面に出てだ」
そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「戦っていて」
「それでだ」
「我々正規軍はというと」
「非常に楽にだ」
命の危険もほぼなくというのだ。
「作戦を進めていきな」
「勝ってきましたね」
「言うならジャンク船とディーゼル船の戦いだ」
「何もかもが圧倒的で」
「こちらはレーダーも航空機も持っている」
「ジャンク船が勝てる筈がないですね」
「全くな」
それではというのだ。
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