第二章
[8]前話
「モオ」
「メエ」
「メエメエ」
羊や山羊達はいつも彼に寄り添って仲よくした、そして施設のスタッフ達もこれまで以上に親しく接すると。
「もうです」
「寂しい思いはしていないね」
「はい」
ジョーンズは所長に笑顔で答えた。
「有り難いことに」
「本当に有り難いね」
「はい、そして」
それにというのだ。
「いよいよです」
「兄弟も来てくれるね」
「そうなります」
笑顔で言うのだった。
「それで、です」
「兄弟とは最初から仲がいいね」
「ですから牛ともです」
「期待させてもらうよ」
所長も笑顔で応えた、そしてだった。
「モオ」
「モオモオ」
兄弟のダーマ、彼よりずっと小さい白い雄丑の彼とは再会した瞬間から仲がよく共に羊や山羊達に囲まれつついつも一緒だった。そして。
誰にも優しく仲がいビーマを見てだった。
これまで怖がっていた施設の牛達もだ。
「モオ」
「モオオ」
「モウモウ」
彼に近寄る様になった、こうしてだった。
「もうです」
「彼は孤独ではないね」
「はい、よかったです」
「大きくて最初は怖がられていても」
「心をわかってもらうとです」
「皆親しくしてくれるね」
「はい」
ジョーンズは所長に答えた。
「まさに」
「そうなるね」
「ですから」
それでというのだ。
「これからは牛達ともです」
「仲よくなって」
「スタッフも接していますし」
「孤独ではないね」
「はい、もう」
ジョーンズは笑顔のまま話した、そしてだった。
見れば彼は兄弟と共に羊や山羊達に囲まれ牛達もそこにいた、もう彼は孤独ではなかった。このことは確かであった。
孤独から解放された牛 完
2025・5・16
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