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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第100話:若者たちの訓練について
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は腕組みして少し考え込んだ。

「教導に関することは俺に決定権はないよ。戦技教導官はなのはだからな。
 俺は構わないから、一度なのはやヴィータと相談してみるか」

俺がそう言うと、スバルは急に顔をあげた。

「ちょっと待ってください! できれば、なのはさん達には内緒で・・・」

「はぁ? 何言ってんだ? そんなことできるわけないだろう」

「そこをなんとか・・・」

俺は思わず深いため息をついた。

「あのなぁ、個人戦の訓練を見るんだったらなのはに隠し立てするのは
 無理だろうが」

「ですから、自主トレとして見てもらえないかなーと・・・」

俺は怒りを感じ始め、思わず机をドンと叩いた。

「ふざけるな! そんな暇があるわけないだろ」

声を荒げてそう言うと、スバルはビクッと身をすくませる。

「・・・すいません」

「とにかく、俺は正規の訓練以外でお前らの面倒を見る気はない。
 お前に限らずな。俺に訓練を見てほしければ、なのはに話をしろ。
 まずはそれからだ。いいな?」

スバルは黙って頷くと、肩を落として部屋を出て行った。
一人きりになった部屋で、俺は深い深いため息をつくと、
なのはに連絡するために端末に手を伸ばした。





なのはと合流して車に乗り込み、発進するとすぐになのはが話しかけてきた。

「スバルの話ってどんな話だったの?」

「ん? ああ、碌な話じゃなかったよ」

そう言ってスバルの話の内容を話すと、なのはは難しい表情をしていた。

「そっか・・・。スバルがね・・・」

そう言ったきり、なのははしばらく黙って何かを考えているようだった。
5分ほどたったころ、おもむろになのはは口を開く。

「あのね、最近の訓練って個人戦中心でやってるじゃない?」

なのはの言葉に俺は頷く。
俺自身も、以前と同じくティアナとのマンツーマンでの訓練に参加している。

「それで、週に何回かあの子たち同士で模擬戦をやってるんだけどね、
 スバルのティアナとの対戦成績が悪くってさ。
 私もちょっと気にはしてたんだけどね」

「そうなのか・・・。エリオやキャロとの対戦成績は?」

「悪くないよ。エリオに対しては勝ち越してるし、キャロとも
 5分より少し悪いくらいだからね」

「え? エリオ相手よりも、キャロ相手の方が成績が悪いのか?」

「やっぱり、ゲオルグくんも意外に思う?」

「まあね。キャロは一番個人戦向きじゃないと思ってるから」

「だよね。砲撃魔法とかを覚えたから最初のころほどじゃないけど、
 キャロは基本的に後方支援型だし」

「そうだな。で? 模擬戦を見てた高町1尉としてはその原因を
 どうお考えですか
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