白き極光編
第1章
ザ・リバーサイド・レイダース
[5/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
絞れよう。候補はナルシェかドマだが…後者は現在進行形でレオ=サンによる包囲戦の最中で、帝国軍陣地がそこかしこにある。わざわざ突っ込む真似はすまい」
「ウム。ガーゴイル=サン、戻れ。どうやら奴らがナルシェを味方として取り込む算段なのは固いようだ。策を練り直すぞ」
「了か…グワーッ!?」
不意にガーゴイルの身体が! 凧が燃え上がる!
休息で精神力を再び研ぎ澄ませたティナの魔法攻撃だ!
軌道や予兆など関係無く、突如として任意のポイントへ攻撃が発生する、これが魔法の恐ろしいところである。
「ガーゴイル=サン!?」
「やられた! 例の魔導の娘だ!」
「戻れ! 戻るのだガーゴイル=サン!」
アースクエイクの口調に、僅かな焦りの色。
身体の炎はすぐに消えたが、凧は大きく焼け爛れ、既にバランスを取る事も困難だ。
「…すまん、凧をやられた。もう帰還は出来ん。せめてバナン=サンを仕留める! 後を頼むぞアースクエイク=サン!」
「ガーゴイル=サン………了解した。…オタッシャデ」
「オタッシャデ!」
ガーゴイルは無線機のスイッチを切って懐にしまうと、両手にタント・ダガーを握って背中の凧を切り離した。
自由落下で捨て身の強襲! 狙うはバナンただ1人!
「バナン=サン、その首いただく!」
「させん!」
エドガーがオートボウガンで迎撃! 既に凧無きガーゴイルに回避の術は無し!
急所コースの矢はダガーで切り払うも、捌き切れなかった矢はその身体へと次々に突き刺さる!
「グワーッ! グワーッ! ま、まだだ! ナムアミ・ダ・ラオモト=サン! ソウカイヤ万歳! シックスゲイツ万歳!!」
死して流れ着いたこの世界で帝国に与したものの、未だ彼の心中を占めるは首領ラオモト・カンへの忠誠、そしてソウカイ・シックスゲイツとしての誇りだ。
右手のダガーを口に咥えたガーゴイルは、地上のエドガー達へスリケンランダム投擲!
「バナン様、後ろへ!」
オートボウガンでどうにか出来る状況ではなく、とうとうエドガーも剣を抜いて降り注ぐスリケンを叩き落とす。
マッシュも拳を、脚を振るってスリケン粉砕!
「サンズ・リバーへの旅路! ご同行願うっ! イヤーッ!」
その隙を突いてガーゴイルは両手のダガーを振り上げ、エドガーの眼前に着地!
右手のダガーを薙いでエドガーをよろめかせると、低い姿勢で脇をすり抜け、後方のバナンへ左手ダガーを突き出して突進!
「ファイアっ!」
「グワーッ!」
身体が発火! 体感温度の急激な上昇に一瞬ながら動きが鈍る!
「取った!」
燃え続けるニンジャ装束の襟をマッシュが正面から両手で掴む!
「あぢぢぢ!
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ