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ニンジャ・イン・ザ・ファンタジーY
白き極光編
第1章
ザ・リバーサイド・レイダース
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む、それが良かろうな。恐らくガードの連中も殺気立ってこちらの話など聞く耳を持たぬであろうし」

 さすがはフィガロの王とリターナーのリーダー。
 方針などはこの2人に任せおけば問題無い。

「兄貴は昔からしっかりしてたからな。軟派なとこはあっけど、やるべき時と事はきっちり見極めて力を尽くしてくれるのさ」

 マッシュはティナに、兄の頼もしさを誇らしげに語って聞かせる。

「マッシュはエドガーが大好きなのね」

「たった1人の兄貴だからな」

 気恥ずかしそうではあるが、その表情は堂々としている。

「………っ!! 危ねぇっ!」

 『それ』を察知した瞬間、咄嗟にマッシュが立ち上がり、空中へ向けて回し蹴りを放って衝撃波を生み出す。
 鈍い金属音と共に十字型の鉄塊が弾かれ、近くの岩へと突き刺さる。

「スリケン!?」

 一呼吸遅れてエドガーがバナンを庇うように立って周囲を警戒する。
 スリケンの軌道は、真っ直ぐにバナンの額へ向かっていたのだ。

「上だ兄貴!」

 一同がマッシュの指先を視線で追うと、そこには…ニンジャ!

「アンブッシュ失敗か」

 ニンジャは背中の凧ウイングを収納し、大きな岩の先端に降り立った。

「ドーモ皆さん。ガーゴイルです」

 両手を合わせてオジギすると同時に、緑色のニンジャ装束が岩と同色に変化する。

「帝国のニンジャか!」

「帝国の…か…まぁ間違ってはいない。しかし…よもやこのような場所でリターナーのリーダーを発見出来るとは」

 ガーゴイルはバナンの姿を認めると満足げに頷き、他の面々の顔も見回す。

「…オラァッ!」

 敵の意気を削ぐべく、マッシュがジェット機めいた飛び蹴りを繰り出した!

「イヤーッ!」

 だが、さすがニンジャ!
 後方へ大きく宙返りしてこれを回避したガーゴイルは、壁面の凹凸を器用に足場代わりとして崖の上まで跳ねると、一際大きな跳躍と共に凧ウイングを展開した。

「アースクエイク=サン! 聞こえるか!」

 風に乗って滑空しながら、ガーゴイルは無線機へ呼び掛ける。

「ドーモ、ガーゴイル=サン。どうした?」

「こちらはレテ川上空だ。敵頭目、バナン=サンを見つけたぞ! イカダで川を下っている!」

「何…!?」

 無線機の向こうで、ガサガサと音がする。地図を開いているのだろう。

「支流の終着点はいくつかあるが…ここまでの流れを見るに、やはりナルシェか…?」

「可能性はある。イヤーッ!」

 話しつつも、片手でスリケンによる牽制!
 凧を巧みに操り、オートボウガンやオーラキャノンの対空攻撃をかわす!

「リターナーのリーダーを連れている以上、接触を試みる相手も
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