白き極光編
第1章
ザ・リバーサイド・レイダース
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片付けて終わりってワケじゃないんだ! 何事も休める時に休んでおくのが大切だぜ! おりゃあっ!」
また1匹を吹き飛ばしながら、マッシュもエドガーに賛同してティナへ休息を促す。
「…分かったわ。ありがとうエドガー、マッシュ」
言うなりティナの身体は一瞬にして力が抜けてその場にへたり込んだ。
こんなにも無茶をさせてしまった事をロックやコールドホワイトに知られれば、大層立腹するであろう事は想像に難くない。
エドガーは苦笑いしつつ、マッシュのビリヤード攻撃を掻い潜った蟹をオートボウガンで射貫く。
蟹の雨はその後3分ほど続いただろうか。
全滅したのか巣穴が途切れたのか不明だが、ようやく襲撃が止んだ。
遥か後方でレッサーロプロスの鳴き声がするが、こちらへ飛んで来ないところを見るに、エドガー達が仕留めたシビルアモルの遺骸を貪っているのだろう。
しかし、矢や弾丸も魔力も必要としないマッシュの肉弾戦の技術は、やはりこういった状況では非常に頼もしいとエドガーは改めて感じる。
「ふー…ん、おいマッシュ。あそこの岸に寄せられるか」
「あそこか。よっしゃ任せとけ」
マッシュはイカダの帆に括り付けた縄の反対側を輪にして頭上で振り回すと、それを斜め前方の岸に生えた木の枝の内、太めの物に投げる。
見事枝が輪を潜ると、イカダはその横を通過すると同時に後方へ引っ張られる。
マッシュが縄を引いている内に、エドガーがオールで川の中の岩を突いて岸へ寄せた。
一足先に飛び移ったマッシュは、ニンジャ顔負けの怪力でイカダの端を持ち上げ、流されぬように岸へと引き上げた。
「ここで一旦休憩しよう。バナン様、このような物で申し訳ありませんが」
エドガーは非常食用の堅パンと干し肉、水筒を差し出した。
「はっは、そのような事は気にしなくて良い。リターナーのリーダーとて贅沢品が好きなわけではないぞ」
バナンは笑いながら受け取り、水を口に含んでからパンを噛み千切った。
「ティナも腹に入れといた方が良いぜ」
マッシュはティナが食べやすい大きさにパンを千切って手渡す。
「ありがとう」
まだ疲れの見える顔でなんとか笑みを浮かべたティナは、渡されたパンを頬張った。
「この分なら、完全に日が落ちるまでには上陸出来そうじゃ」
「はい。問題はナルシェ到着後です。ロックとティナはナルシェのガード隊からはお尋ね者なので、真正面から行ってもロクな結果にならないかと」
エドガーは干し肉を千切りつつ、木の枝で地面に簡易的な街の地図を描く。
「ロック達が脱出時に通った坑道を使いましょう。それを伝ってナルシェに住む協力者のジュン氏と合流し、彼を通じてナルシェ長老と接触するのです」
「う
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