第22話 もう一人の仮面ライダー
[9/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
テン「メキシコの花」を使って日本中のダムを爆破しようと企んでるんです」
それを聞いた一文字は戦慄した。そんな事をすればダムに蓄積された大量の水が溢れ出し付近の町は大パニックに陥る。死者も相当出る筈だ。
何としても止めなければならない。
「待ってろ、俺が必ず助け出す。そのメキシコの花って奴もついでにぶっ壊してやるとすっかぁ」
【それはどうかな?】
「!!!」
迂闊だった。どうやら自分は既につけられていたようだ。振り返ると其処には数人のタイツが立っており、その中央には奇怪な姿をした怪人が立っていた。
「出たなぁ怪人。まさかお前さんから会いに来てくれるたぁなぁ」
「ふん、たかだか人間風情が我がショッカーのアジトをうろつくとは、貴様相当の命知らずのようだな」
「生憎、戦場カメラマンをやってると自分の命の心配なんかする気も起きなくなっちまってねぇ。お前さんらの悪行の数々を手に入れて世間に公表しようって思ってた所さ」
自慢のカメラを掲げながら一文字はニヤリと微笑む。だが、それに対してこの怪人はほくそ笑んでいた。
「それがどうした? そんな事をしても我等ショッカーは痛くも痒くもないわ」
「何!?」
「我等ショッカーは世界中に存在して、影から世界を操っているのだ。だが、それも少しばかりの間だけ。いずれは全世界を我等ショッカーが手に入れる!」
「はっ、その割にはこの狭い島国一つまともに占領出来てない様子じゃないか」
「この国には仮面ライダーを筆頭に幾多の障害がある。奴等を葬らない限りショッカーに未来はない。だからこそのこの作戦を邪魔させる訳にはいかんのだ!」
「そうかい、だったら余計に邪魔したくなってきたぜ」
そう言って一文字は構える。それはとても型に嵌った構えであった。恐らく、この男は何かしら武術をやっていたと思われる。
「ふん、口の減らない男だ。構わん、殺せ! 我等ショッカーを見た者は例え女子供であろうとも皆殺しだ!」
怪人サボテグロンの命を受け数人の戦闘員が一文字に襲い掛かった。
「へん、この一文字隼人様を舐めるんじゃねぇ!」
言う通りの展開になった。迫り来る戦闘員を次々と薙ぎ倒していくその様は正しく圧巻であった。
「えぇい、たかだか人間風情に何をしている。もう良い、こうなれば俺直々に始末してやる」
「来い、サボテン野郎!」
サボテグロンに殴り掛かる。だが、一文字の拳は怪人の頑強な皮膚の前には無力であった。全く効いた感覚がない。寧ろ殴った拳が痛む。
ならばと蹴りを放つも同じだった。全く効果がない。一気に追い詰められてしまった。
「その程度か人間。所詮貴様等人間の力などその程度よ」
「くっ!」
「前にも言った筈だ。我等の姿を見た者には、死有るの
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ