第八十八部第三章 最後の防衛ラインその八十三
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「ですから」
「戦えたな」
「素手で戦うことは出来ません」
絶対にという言葉だった。
「ましてや宇宙での戦いは」
「宇宙艦艇がないとな」
「どうにもなりません、ですから」
「艦艇を多く建造してくれないことにはな」
「何も出来ません」
そもそも戦争にならないというのだ。
「ですから」
「それでだな」
「あの時は助かりました、数は違いましても」
連合軍とは、というのだ。
「ですが」
「それでも可能な限りな」
「多くの艦艇を用意してくれたので」
「戦えた」
「若しそうでない兵器なら」
タンホイザーはさらに話した。
「我々はあれ以上にです」
「敗れていた」
「間違いなく」
今度は確信している言葉だった。
「そうなっていた」
「そうだったな」
「そうならなかった理由は」
それはというと。
「量産性等が優れていた」
「私も思った」
モンサルヴァートもエウロパ戦役の頃を思い出して述べた、彼もまた軍を率いて戦っていたからこそそれが出来た。
「実にな」
「そうでしたか」
「故障の少ない兵器がどれだけ有り難いか」
「それも多いなら」
「だから潜水艦もな」
「そうした兵器にしますね」
「それを見る為にもな」
まさにというのだ。
「暗黒宙域の踏破にもな」
「用いていきますね」
「航続距離も観たい」
このこともというのだ。
「だからな、見ていこう」
「航続距離についても連合軍は」
「かなりだな」
「あの国の広さがありますので」
「優に十倍のな」
「我が軍の艦艇の」
「それだけの航続距離がある」
こう言った。
「連合軍の艦艇はな」
「消耗も抑える設計ですね」
「それが為されていてな」
「航続距離も長く」
「それも厄介だ」
この性能を見てもというのだ。
「事実な」
「連合軍の艦艇の航続距離の長さも脅威でした」
「どういった宙形でも踏破するしな」
「そうでした、しかしまことに」
「故障が少ないことはな」
「それ自体がです」
まさにというのだ。
「大きな武器です」
「そうだな」
「シャーマン戦車も然りですね」
「だからアメリカ軍は常にな」
「戦場に戦車を多く用いることが出来ました」
「基本的に数が多かったが」
何万両も造られた、そしてその数自体がシャーマン戦車の大きな武器になっていたことは言うまでもない。
「その数とな」
「充分に活かせました」
「そう思うとな」
まさにというのだ。
「故障の少なさがな」
「大きいですね」
「全くだ、ではな」
「これからもですね」
「そうした兵器をな」
「技術部にも話しますね」
「私からもな」
モンサルヴァート自身もというのだ。
「そうしていく」
「軍務大臣から
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