最終話 戦いが終わってその十二
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「そのご活躍、阪神への愛情を思いますと」
「本当にそうですね」
「あの人達は」
「村山さんは常に命を懸けて投げていました」
校長はこの人のことを語った、手には監督時代の金本のものがある。
「全身全霊で」
「ああ、長嶋さんをライバルに定めてな」
向田は監督時代の安藤の背番号を手に言った。
「全力で向かっていたな」
「しかもアンフエアなボールはです」
「投げなかったな」
「一球も」
それこそというのだ。
「投げませんでした」
「全力で正々堂々と勝負してな」
「天覧試合等で打たれたこともありましたが」
それでもというのだ。
「長嶋さんから数多くの三振を獲り」
「千奪三振も千五百奪三振もな」
「そちらもな」
まさにというのだ。
「長嶋さんから獲ったな」
「宣言通りに」
「あの全力の投球がよかったんだよ」
「あの人は」
「そのことを思うとな」
「格が違います」
「本当にな」
こう校長に話した。
「あの人達は」
「そしてね」
魂子が笑顔で言って来た。
「あの人達そして他の人達もね」
「お亡くなりになった人達もだな」
「ええ、今はね」
珊瑚に応えた。
「あちらから見守っているな」
「そうなの」
そうしているというのだ。
「天国からね」
「阪神をか」
「今も阪神を愛してくれていて」
そうであってというのだ。
「そのうえでね」
「そうなのだな」
「有り難いわね」
「全くだ、阪神はそれだけの魅力があるチームでな」
「愛されているのよ」
「天国に行った人達からもか」
「この人からもね」
魂子は監督時代の星野の背番号を出して話した。
「そうよ」
「その人もか」
「ええ、今はね」
佐野の背番号のユニフォームを持つ珊瑚に話した、全員言うまでもなく持っているユニフォームは本拠地のものだ。
「そうされているわ」
「有り難いことだ」
「暖かくね」
「信じられない様な負けをしてもだな」
「怒ってもね」
その時はというのだ。
「それでもよ」
「そうなのだな」
「ずっとね」
それこそというのだ。
「阪神がある限りね」
「そうしてくれるか」
「だからね」
そうであるからだというのだ。
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