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『もしも門が1941年の大日本帝国に開いたら……』
第四話
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『撃ェッ!!』

 突撃する連合諸王国軍に派遣部隊は一斉に射撃を開始してアルヌスの丘付近は三度戦場となった。





 そして一夜が明けた。

「……酷いもんやなぁ」

 摂津中尉は陣地を出て辺りを見渡す。あちこちに四肢を吹き飛ばされたり肉片となったりして戦死している連合諸王国軍兵士が地面に倒れている。

「摂津中尉、陸軍の檜垣中佐から命令です。戦死した敵兵士の埋葬を行うそうです」

 水野兵曹長と片瀬一等兵曹が担架を持ってやってきた。

「そうか、ならこの辺から片付けるか」

 摂津中尉は辺りを見渡す。この辺は四、五人の人間が折り重なって戦死しているけど何でこんな折り重なってるんだろうか?

「ま、それは後でだな。そんじゃあ上から埋葬していくぞ」

 摂津中尉と水野兵曹長は上から戦死者を担架に乗せて埋葬地に運んでいく。

 そして漸く五人目の戦死者を埋葬地へと運んだ。

「……ん? まだ戦死者がいたみたいだな」

 その戦死者は女性だった。地面に窪みがある事だからたまたま弾が身体に命中してこの窪みに潜ったんだろう。

「運ぶぞ水野」

「了解です」

 そして女性の両肩を持った時……。

「……ぅ……」

 微かに声が聞こえた。

「……なぁ水野、今……」

「はい……」

「………」

 摂津の言葉に水野は肯定し、片瀬は無言で頷いた。

 摂津は心臓辺りの胸に耳を当てる。

ドクン……ドクン……。

「……生きてる……」

「中尉、この女性は軽傷しているだけです」

 傷があるか調べた水野がそう言った。

「片瀬ッ!! 衛生兵の連中を呼んでこいッ!!」

「はいッ!!」

 片瀬が衛生兵がいる野戦病院まで向かう。

「それにしても激戦やったみたいだな……」

 生存していた女性は服がところどころ破れて、胸も左胸が見えていた。

「中尉、取りあえず何かを着せましょう。このままだと自分ら誤解されますよ」

「だろうな」

 摂津中尉は手拭いで女性の胸を隠す。

「うぅ……」

 その時、女性が目を開けた。女性はボンヤリと摂津中尉を見ていたが、自分の胸を見た。

 ちなみに摂津中尉は何も触ってない。手拭いで巻いた状態だからだ。

「〜〜〜ッ!!」

 女性はいきなり叫んで摂津中尉にアッパーを……ん? アッパー?

「グハッ!?」

「せ、摂津中尉ッ!?」

 摂津中尉は水野の叫び声を聞きながら気絶した。

 その頃、司令部は頭を抱えていた。

「……砲弾が足りないな。日露戦争のようにはしたくない」

 今村中将はそう呟いた。三度の攻撃で日本軍特地派遣部隊は砲弾
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