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だからってなんだよー 私は負けない
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 10月になって、耀のご両親が挨拶に来るということになって、お母さんは

「どうしょう どんな風に応対したらいいのかしら・・・何 着ればいいのよー やっぱり お着物なんかしらー 私こんな頭で・・・それに、こんな狭い家に・・・」お母さんは、刈り上げにしていて、部分的にもグリーン染めのままなのだ。

「お母さん 向こうは普段のままでって言ってるんだからー 慌てても しょーがないじゃぁない」

 結局、お母さんはモスグリーンのプリーツスカートに白で襟元がフリルになっているブラウスで、私はグレーのセミプリーツのスカート 少し短めなのだけど、そんなものしか持って居ないのだ。

 車でご両親に耀が案内してやってきた。お昼は済ませて来るということだったので、お母さんは、この辺りで美味しいという鯖寿司と草餅を用意していたのだ。

「すみません こんな田舎まで・・・お疲れでしょう?」

「いや いや こっちの方は 僕は 初めて来るんで 楽しみにしてたんですよー」と、お義父さんの運転で来たみたい。私も、オーナーに

「すみません こんなとこまで・・・」

「そんな 他人みたいな挨拶はいいのよぉ どっちみち、すぐりちゃんのとこの作業場も見たかったからね」と、とりあえず、家に上がってもらって

「すみません こんな古い家で・・・」と、お茶を出しながら、お母さんは恐縮していたみたい。

「いえ そんなこと気にしないでください。今日お伺いしたのは、ウチの耀とすぐりさんとの結婚のお許しをいただきに参りました」

「いえ そんな お許しなんて まだ 子供で何にも出来ないかも知れませんが、よろしくお願いいたします。どうぞ遠慮なしに叱って下さい。でも 誰よりも頑張る子だと思っています」

「そーですね それは、今までを見てきていますから、耀とも好い家庭を築いていくと思います こちらこそ、よろしくお願いいたします」

 と、お互いの挨拶を終えた後は、お母さんのお弁当屋さんのことにも触れてきて、オーナーが

「お弁当屋さんも好評だとか・・・毎日、日替わりのおかずだなんて大変なんでしょう?」

「まぁ 自分の食べたいと思ったものを入れているだけですからー それに、お客さんが喜んでくださりますしー」

「まぁ こんなにお若くて美人なんだから 評判なんでしょうな」と、お義父さんが言った時、お義母さんは鋭い眼差しをお義父さんに向けていたが

「はっ すみません 年甲斐もなく こんな風に若作りしてしまってー この子に言わすと 周りからチャホャされて 図に乗って厚かましいわってっ」

「いや いや そんなこと無いですよー 最初 お会いした時、すぐりちゃんのお姉さんかと・・・お若いですよ」

「そう お若くて羨ましいわぁー 私もね 清音
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