副官からのSOS
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君の言ったこと大体当たってると呟く。ユリエールはそれに反応して聞いてきた。
「ゲツガさん、さっきユキさんが言ったのは本当ですか?」
「ん?ああ、予想だけどな。少しの手がかりがあれば大体のことは予想できる」
「そうなんですか。それじゃあ、大体の状況は理解してるんですね?」
「ああ、今、キバオウが実権を握ってることは、前のリーダーのシンカーになんかあった、そういうことだな」
「そうです。三日前にキバオウの罠でダンジョンに閉じ込められました」
「「み、三日前!?」」
アスナとユキはそう聞いて叫ぶ。
「そ、それでシンカーさんは……」
アスナが訊ねるとユリエールは小さく頷き答える。
「《生命の碑》の彼の名前はまだ無事なので、どうやら安全地帯までは辿り着けたようです。
ただ、場所がかなりハイレベルなダンジョンなので身動きが取れないらしく……メッセージを飛ばしたいもののダンジョンなので送れません。ダンジョン内ではギルドストレージにアクセスできないので転移結晶を届けることもできません」
出口を死地に設定させたポータルPKというのはメジャーな手法でシンカーも知っていたはずだ。しかし、キバオウがそこまでしないだろうと思っていたのだろう。あるいは思いたくなかった。そして、ユリエールは話を続ける。
「……ギルドリーダーの証である《約定のスクロール》操れるのはシンカーとキバオウだけ、このままシンカーが戻らなければ、ギルドの人事や会計まで全てキバオウのいいようにされてしまいます。シンカーが罠に落ちるのを防げなかったのはかれの副官である私の責任、私は彼を救出しなければなりません。でも、彼の幽閉されたダンジョンはとても私のレベルでは突破できませんし、《軍》のメンバーの助力も当てに出来ません」
ユリエールは唇を噛んでからまっすぐこちらを見てくる。
「そんなところに馬鹿げた強さの男が現れたと聞いたので、いてもたってもいられずにこうしてお願いしに来た次第です。皆さん」
テーブルに額が着きそうなほど頭を下げたユリエールは言った。
「お会いしたばかりで厚顔きわまるとお思いでしょうが、どうか、私と一緒にシンカーを助けに言ってもらえないでしょうか」
頭を上げ口を閉じたユリエールは、まっすぐとこちらを見据える。助けに行きたいのは山々だがSAO内では話を簡単に信用してはならない。おびき出して圏外でPKもありえるからだ。
キリトたちと目を見交わしてゲツガは重々しく口を開く。
「俺たちに出来ることなら今すぐにでも協力したいけど、こっちが最低限の事を調べて、ある程度裏づけをしなきゃいけない。このゲームでそういう手口があるから仕方のないことだが」
「そうですよね……」
ユリ
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