第一章
[2]次話
乗っ取るつもりが
深沢愛には野心があった、それは彼女の家の本家地元では県内有数の資産家で大きな会社を経営しており広く土地を持っているその家にだ。
取り入ってその利権を手に入れようとするものだった、それで学生時代は勉学に励み有名大学を優秀な成績で卒業してだ。
本家が経営している会社に入社した、分家つまり身内なので縁故もあって採用されたが。
「ここから役員さんになってか」
「利権を手に入れるのね」
「そうよ、そしてあわよくばよ」
心を許している両親に家で話した、黒髪をロングにしていて先が尖った顎を持ち小さな顔で黒く細長い眉に切れ長の二重の釣り目である。背は一六二程でスタイルは結構いい。
「本家を乗っ取って」
「利権独り占めか」
「そうするの」
「そう、本家に嫁入りしてね」
そうしてというのだ。
「やってやるわよ、果ては大金持ちで県会議員よ」
「あのな」
素朴な顔の父が呆れて言ってきた。
「そんなのならなくていいだろ」
「そうよ、普通に暮らせてるからいいでしょ」
優しい顔の母も言ってきた、二人も本家の会社で働いている。
「別にね」
「わし等だってそうだしな」
「あんたもだし」
「そんな本家さんがどうとかな」
「いいでしょ」
「私はそうしたいの、本家さんに取り入って」
そうしてというのだ。
「果ては大金持ちで議員さんよ」
「全く、ずっとそう言ってるからな」
「子供の頃からね」
両親はまた呆れて言った。
「何でこんな考え持ったのか」
「わからないな」
「世の中お金と地位よ、じゃあお掃除のボランティア行って来るわね」
こう言って参加しているNGOの活動に参加した、そして真面目に働いてだった。
同僚や先輩のフォローも積極的に行い取引先や客への対応も誠実であり。
「いや、愛さんいいな」
「真面目で面倒見がよくて誠実で」
「出来るな」
「しかもいい人だな」
「仕事ぶりが悪くて取り入られないわよ」
愛はどうしてそうしているかを実家で両親に言った、自分が仕事から帰ってから仕事帰りに寄ったスーパーで買った食材で作った栄養バランスのいい食事を食べつつ。
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