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舎弟
第一章

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                舎弟
 今時だとだ、桜井明来は思った。黒髪をショートヘアにしていて大きな目と丸い顔を持つ小柄で胸の大きな少女である。
「総番って」
「この学校にはあるのよ」 
 クラスメイトで隣の席の大原真理、長い茶色がかったロングヘアであどけない面長の顔の背の高い彼女が入学式が終わってすぐに明来に話した。
「男女共にね」
「うち確か偏差値の高い」
「進学校だけれどね」
「番長さんがいるの」
「昭和の頃からね」
「そういえば」
 明来は自分達の制服を見て言った。
「詰襟にセーラー服ね、うちは」
「制服はね」
「古い校風なのね」
「そう、それでね」
 その為にというのだ。
「応援団があって」
「団長さんがなの」
「番長なのよ」
「そうなのね」
「不良かっていうと」 
 それはというと。
「違うけれどね」
「真面目な校風だし」
「そう、けれど番長さんがいて」 
 クラスメイトはあらためて話した。
「スケ番もいるのよ」
「本当に昭和ね」
「チアリーディング部がね」
「応援するから」
「そこの部長さんがね」
「スケ番なの」
「そうなのよ」
 こう話した。
「これがね」
「あの、私ね」
 明来はここで自分のことを話した。
「実はね」
「実は?」
「中学の時チアだったのよ」
「そうなの」
「三年間ね、それで高校でもね」
「チアやるの」
「そのつもりだけれど」
 クラスメイトに話した。
「どうなのかしら」
「じゃああんたスケ番になるの」
 クラスメイトは明来に問うた。
「それじゃあ」
「そうなる?」
「応援団はボンタンに長ランで」
 クラスメイトは服装の話もした。
「チアは部活はチアの服だけれど」
「制服は違うのね」
「あのくるぶしが隠れるスカートよ」
 セーラー服のそれだというのだ。
「それで上は短いの」
「あれになるのね」
「そう、あんたもスケ番グループね」
「まさか今そんなのあるなんてね」 
 明来は信じられないといった顔で言った、だが部活は実際にそのチアリーディング部に入ってだった。
 見事スケ番になった、その制服になってクラスメイトに言われた。
「違和感あるわね」
「服装だけだからね」 
 クラスメイトに真顔で話した。
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