第五章
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「これ以上はないまでにな」
「そうなのね」
「そしてな」
そうであってというのだ。
「本当にな」
「最悪の馬鹿ね」
「ああ、それにだ」
「それに?」
「下手したらもっと酷い戦争になるぞ」
そうなるというのだ。
「ロシアを放っておいたらな」
「次は日本を攻めるかも知れないし」
「他の国かも知れないしな」
「ウクライナに勝った後は」
「そうするかも知れないからな」
だからだというのだ。
「他にも勝手なことする国も出るしな」
「ロシアが勝ったら」
「力があればな」
そうであればというのだ。
「何をしてもいいってな」
「そうなるから」
「だからな」
それでというのだ。
「もっとな」
「酷いことになるかも知れないのね」
「そうなるかも知れないからな」
「ここで、なのね」
「ウクライナが止めてくれたらな」
それならというのだ。
「いいからな」
「だからなのね」
「そう、本当にな」
まさにというのだ。
「ロシアなんか支持するなんてな」
「問題外ね」
「ああ」
全くというのだ。
「本物の馬鹿だ」
「何度も言うわね」
「お母さんでもわかるわ」
母がここでまた言ってきた。
「本当にね」
「そんなこと言う人は」
「そうよ、馬鹿過ぎて」
そうであってというのだ。
「救われないわ」
「私もね」
かく言う吉乃自身もだった。
「それ位はわかるけれど」
「わからなくてどうするのよ」
母は即座に言った、言いつつ仕事の準備をはじめているがこれは父も他ならぬ吉乃も同じことである。
「こんなことがね」
「どうしようもないわね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「今日本のお隣の国が何をしているのか」
「遠いところのことじゃないわね」
「すぐそこよ」
遠いどころかというのだ。
「それがわからないでしょ」
「どうなのか」
「そうよ、お母さんだって頭悪いわよ」
母は自分からこうしたことを言った。
「けれどわかるわよ」
「ロシアがやっていることが」
「そしてそれをいいって言ったらどうなるかね」
「その通りよね」
「若しロシアが何かしてきたら」
その時はというと。
「お仕事も出来ないわよ」
「そうよね」
「本当にウクライナみたいになるわよ」
実際にというのだ。
「そうなるわよ」
「母さんの言う通りだ、言ったな」
父もまた言ってきた。
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