白き極光編
第1章
フィスト・オブ・ザ・コルツマウンテン
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の右ストレートが顔面に決まっていた。
「え」
鼻が折れて血を噴き出す仲間の姿。
状況を飲み込めぬまま、もう1人の横っ面に振り向き様の裏拳が叩き込まれた。
コールドホワイトはいつものようにシャウトせず、無言で淡々と拳を振るう。
ニンジャは攻撃の瞬間にシャウトを放つ事で攻撃に血中カラテを込め、その威力を引き上げているのだ。
逆に言えば、シャウト無しの攻撃は手加減していると言って良いだろう。
シャウトしていない時の威力は、している時の実に半分以下だ。
「なんアブッ!?」
アッパーカット!
「やめアベシッ!?」
ボディブロー!
一瞬にして4人が血反吐を吐いて無力化され、残った連中が浮き足立つ!
「そろそろ加減するのも限界だぞ。最初の死人は誰になるかな?」
次は殺される…そう感じた盗賊達は、腰を抜かして転がるように逃げて行った。
叩きのめされた連中も、岩や木の影へ這いずって逃げ込み、ガチガチと歯を鳴らしてこちらを窺っている。
「クズめ。おい、行くぞ。こんな山はさっさと下りる」
侮蔑の視線を投げ掛けたコールドホワイトが先導し、三度行軍を再開した。
「相変わらず恐ろしいなニンジャってのは」
「あの連中も、それなりには武道の心得があるように見受けられた。機先を制して戦意を奪った方が良いと思っただけだ」
この世界の人間の強さはこれまでに痛いほど味わって来た。
ならば戦闘機会を最小限に抑えるというのは、極めて理に適っている選択であろう。
「えぇっ…と確か…お、あそこの横穴を抜けたら下山コース一直線だぞ」
道案内担当のロックが地形と地図を見比べ、あまり広さの無い穴を指差す。
「しかしマッシュは顔を出さなかったな…ここにいると聞いたんだが…」
「コルツ山も狭くはないからな。たまたま会わなかったんじゃないか?」
エドガーがやや名残惜しそうに、後ろに見えるコルツ山の頂を見上げる。
そのエドガーを待って歩みを進めようとしたその時!
「ッ! ロック=サン、止まれ!」
「分かってる!」
「死ねっ!!」
屈強な体格を持つ筋骨隆々の男が、突然飛び蹴りを打ち込んで来た!
第六感とでも呼ぶべき感覚で殺気を感じていたロックは、バックステップでそれを回避!
矢のように突っ込んで来た男の蹴りは地面へヒットして陥没させた!
「何者だ!」
ロックは即座にミスリルナイフを抜いて戦闘態勢へ!
コールドホワイトはミスリルソードを逆手に握り、エドガーはオートボウガンを構える!
ティナはその後ろで魔法の使用に備えて精神集中!
「マッシュの手の者か!? お前らが何者とて捕まる訳にはいかん! 出会った不運
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