紅白:第八話 忌々しき過去
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合するかどうかは彼女の秘密を考えれば充分過ぎる程に可能性がある。
例えどれだけ本体から離れていた時期が長くてもだ。
ソウの妹から回収したセプティマ因子を彼女に移植して現在に至るのだろう。
「俺達と戦った後にスメラギを掌握して、自分が嫌悪するマイナーズを排除するセプティマホルダー優位の世界を創り上げたんだ」
「なるほどな…表向きはマイナーズとの融和を掲げていたスメラギが、突然意趣変えをするわけだ。敵対勢力に丸ごと乗っ取られていたとはな…」
曲がりなりにもマイナーズの安全は守っていたのに突然の意趣変えにアキュラも困惑した覚えがあるが、ようやく納得した。
「…俺にも聞かせてもらおうか…?バタフライエフェクト…お前の関係者が関わっているな?」
「…っ」
「図星か…昔のお前を考えれば装置よりもセプティマホルダーの抹殺に力を注いでいたはずだ。そして、セプティマホルダーの抹殺よりも尽力を注ぐと言うことは…お前の血縁者だな?昔、テーラから聞いたことがあるが、お前…妹がいたそうだな?唯一血を分けた肉親…お前の妹が関わっているんだろう?大方、以前のあいつのように…いや、アシモフのことだからより悪辣なやり方で機械に繋げているのか?」
アキュラは顔を顰めながらいくらかの沈黙の後に拳を握りしめながら口を開いた。
「……そうだ、バタフライエフェクトは俺の妹…ミチルの脳を生体パーツとして組み込んだ…悪魔のマシン…ミチルは電子の謡精の本来のセプティマホルダーだった。」
「なるほどな、本来の電子の謡精のセプティマホルダーを知ったアシモフはそいつを拐ったのか。アシモフはあいつが機械に繋がれていた時のことを知っているからな。他者の介入によって逃げられないようにするためと、単純に年月が経ち過ぎたため、生命を維持するのに最低限必要なパーツだけ残すためか…ふん、エデンの時と言いあいつらしい悪辣な考えだ」
「エデンは確か、スメラギの旧本社への強襲の際にほぼ一網打尽にされたと聞いているが」
「ああ、偽情報を掴まれてな…本当に質が悪く…苛つく奴だよ。あの宇宙人が騙された時点でどうしようもなかったんだが…」
「…アシモフは管理AIとして今も生きているのだな?」
「ああ、間違いない。」
「そうか…妹を拐い、道具のように扱うそいつを…俺は許さん…!」
この世界を巣食う悪魔となった男への殺意を燃やす永い時を生き続けてきた2人が天を見上げた。
「アキュラ君!お兄さん!朝ご飯だよー!」
お玉を持ったコハクの明るい声に殺意で熱くなっていた心が冷えていくのを感じた。
「コハク…俺は…」
「駄目、アキュラ君も一緒に食べよう?」
困ったようにソウの方を見る。
しかし、いくら情報交換したとは言
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