第三章
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「本音を言うと」
「やっぱりそうなって欲しいよ」
「けれどな」
「四月だけでな」
どうとも言えないとだ、寿のクラスメイト達は言うのだった。そして同じ頃千佳も彼女のクラスメイト達に言われていた。
「問題は秋でしょ」
「夏からね」
「去年なんてね」
「カープ九月が」
「あれはたまたまだから」
千佳は必死の顔で弁明した。
「ああなったのはね」
「たまたま?」
「疲れが出たせいじゃないの?」
「只でさせ打線打たなくてね」
「投手陣が頑張ってて」
クラスメイト達はそうしたチーム事情でと話した。
「勝ってたけれど」
「九月その投手陣が疲れて」
「打線は相変わらずで」
「どんどん負けて」
「あの通りでしょ」
「首位だったのが」
九月に入るまではだ。
「それがね」
「観てる方がびっくりする位負けて」
「それも記録的に」
「どんどん順位落ちて」
「四位になったでしょ」
「Bクラスに」
「そりゃそういうこともあるわよ」
やはり必死の顔で言う千佳だった。
「たまたまよ」
「だから一年戦えるの?」
「今の調子で」
「問題はやっぱりそれよ」
「カープ一年戦えるか」
「その戦力があるのか」
「課題はそれでしょ」
クラスメイト達は千佳に真剣な顔で話した、小学生だが子供の顔ではなくなっていた。そのうえでのやり取りだった。
「だからあんなことになったし」
「それで巨人優勝なんて」
「観ていられなかったわ」
「クライマックスは横浜勝ったけれど」
「どうかってなったわよ」
「だから四月幾ら調子よくても」
今そうであってもというのだ。
「けれどね」
「どうなのよ」
「まだこれからよ」
「十月どうかよ」
「問題はね」
「いや、去年のことは反省して」
カープもというのだ。
「ちゃんとね」
「やってるのね」
「一年戦える体力備えてるのね」
「そうだっていうのね」
「そうよ、カープだって馬鹿じゃないから」
だからだというのだ。
「そこはちゃんとして」
「それでなの」
「勝てるの」
「秋も」
「問題の九月も」
「そうよ、阪神もうかうかしていられないわよ」
絶対にというのだ。
「もうね」
「そうだといいけれどね」
「私達だって巨人優勝は嫌だし」
「去年みたいにね」
「阪神優勝して欲しくても」
「そうでなかったらだしね」
「頑張ってね、カープも」
クラスメイト達は千佳に言う、千佳はあくまで必死にカープは今年は違うと主張していた。しかしだった。
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