転生したらファンタジーRPGだった2
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小隊長の案内で猛は城へと向かった。
どうやらこの国は「魔王軍」の侵略に苦しんでおり、勇者のもと討伐隊を編成し反撃の狼煙を上げようとしていた。その一人として巨漢剣豪シーザーの力を待ち望んでいたらしい。
(俺が剣豪?バカ言え、木刀しか握ったことねぇぞ)
猛は頭を掻きながら、適当に相槌を打っていたが――
「伝説の剣豪様には、勇者パーティに加わり、魔王討伐の大義に参加していただきます!」
城のエラい奴がそう言った瞬間、猛はハッキリ思った。
(めんどくせぇ!!)
肩肘張った連中と堅苦しく行動するなど、猛には到底無理な話だった。
「悪ぃ、俺は俺のやり方で行く」
それだけ言い残し、猛はさっさと城を飛び出した。
◆
夜の酒場
「しまった、金がねぇ…飲めねえ」
立ち尽くす猛に酒場の女主人が声をかけた。
「きったない山賊だな、金がないならかえりな」
「山賊だ?俺は獅牙猛様だ」
それを聞き、荒くれ男たちが絡んできた。
「シーザーだぁ?てめぇが剣豪?」
「一文無しが剣豪ってwww」
「シーザーじゃねえ、シガタケシって言ってんだろ」
びりっ
一喝した猛の迫力に圧される荒くれ男たち
「あんた強そうだな、俺たちは傭兵だが魔王軍に頭をやられちまってヤケ酒さ。新しく俺たちの頭になってくれねえか?」
「ケンカの相手はその魔王軍だぜ?」
「どうせモンスターどもを倒さないとまともに生きていけねぇ、よろしく頼むぜシガさんよ」
くいっぱぐれ傭兵10人が舎弟になった!
その後、猛の周りには妙な連中が集まってきた。
山賊、傭兵、ならず者、モンスターに故郷を追われた農家、失業した職人、勤め先を失った僧侶や魔術師や錬金術師。社会不適合者や失業者ばかりだが、猛のぶっ飛んだ強さと豪快さに惚れた連中だった。
総勢1000名の「シガ軍団」が結成された(どんどん増える)
「お頭!魔王軍の拠点ぶっ潰しましょうぜ!」
「おう、ついてこい!」
勇者パーティが正面突破を目指すなら、
猛一行は裏から好き勝手に破壊活動を始めた。
「いいかお前ら!人間から盗みを働くな、無駄な争いはするな、相手がモンスターでもきたねえ真似はするな!だが腐った奴は人間でもモンスターでもぶっつぶす!」
「「「うおおおおおおお!お頭万歳!!!」」」
正規軍とはまったく別ルート、
“バカな裏道”から魔王城を目指す、
獅牙猛、異世界大暴れ編がここに開幕した――。
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