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だからってなんだよー 私は負けない
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「僕は、すぐりと結婚したいと思っています。だから、その許しと報告をしたいのです」と、耀はいきなり切り出した。

「おっ 良いんじゃぁ無いか すぐりちゃんは気立ても良くって、賢いし・・・お母さん思いなのも良い子だと思うよ」と、お父さんは言ってくれたけど、お母さんは

「今日 来たのは、そんなことじゃぁ無いのかなーって気がしたの お母さんは、すぐりちゃんのこと とっても良い子で耀のお嫁さんとしては、反対するわけじゃぁないけど・・・いつ頃なの?」

「うん すぐりが来春 卒業したらと、思っている」

「卒業して 直ぐなの?」

「そう 来年の春休み」

「やっぱり そうなの・・・ う〜ん 早くない?」

「決めたら 早い方が良いよー すぐりだって」

「すぐりちゃんは 今のことちゃんとやってくれているわ でもね 耀だって 学校の担任も受け持ってるんでしょ 大変なのに 奥さんとして、それを支えられるのかしらー まだ 若いんだし・・・」

「それは すぐりのお母さんにも、言われた でも 何でも ふたりで頑張って行くんだ これからは」

「すぐりちゃんのお母さんは なんて?」

「正直に言うと 反対もしないし、賛成もしないって ウチの両親の意見も聞きたいって・・・どっちかと言うと、まだ すぐりを手元に置いておきたいような感じだ」

「そりゃーそーよね ず〜っと 母ひとり娘ひとりでやってきたんでしょ! それが、やっと高校出たと思ったら・・・悲しいわよー 耀はそれを・・・わかってるの!」

「お義母さん 私 耀先生のこと 中学に入った時から ず〜っと好きでした お慕いしてたんです 一緒に居ると暖かかったんです だから・・・お嫁さんになるのが夢でした 結婚しても、お母さんの側を離れるわけじゃあないし、今のお仕事も一緒にやっていくんです それに、耀先生のことも、一生懸命支えて行きます だから、今よりも幸せになるんです どうか よろしくお願いします」と、私は頭をさげてお願いしていた。

「まぁ 良いじゃあないの 僕は 賛成だよ ふたりの夢は早いほうがいいんだよー それに、すぐりちゃんは若いけど、素晴らしい女性だよ それと、耀のことを こんなにも好いてくれてたんだ きっと 耀を支えて、お互いに、うまく やっていくだろうよ」と、お父さんは口添えをしてくれていた。

 その時、キッチンの奥から、もうお店を終えて帰ってきたのだろう珠実さんが、小さく拍手をしてくれていた。そのやり取りを聞いていたのか、珠実さんも応援してくれているのだろう。

「珠実!」と、お母さんは睨みつけるようにして、私のほうを振り返って 「すぐりちゃん 私は あなたのお母さんじゃぁないわ! あなたは、ナカミチの取引先で耀の教え子よ! でも、これからは・・・
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