第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第四章 クリスマスの夜に…
第31話 告白
[1/6]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
《背教者ニコラス》をキリトが倒したのは、キリトのHPが赤になり、俺達が助けに行こうと思ったのとほぼ同時だった。
頭陀袋を残して爆散したのち、キリトが剣を収めた後、残った頭陀袋も消えていった。
これでキリトのアイテムストレージには、この戦いでの報酬がすべて入ったはずだ。
さっそくキリトはウィンドウを出して、アイテムを確認していく。
そしてお目当ての物があったのか、キリトは指を震わせて何度も失敗しながらアイテムを実体化させる。
「あれが《蘇生アイテム》なんでしょうか?」
「多分、そうなんじゃないのか。キリトの奴、あんなに期待してるし」
「……本当に生き返るんでしょうか」
「……さぁな」
俺と一緒に遠くからキリトの事を見ていたシリカが、キリトの出したアイテムを見て俺に聞いてくる。
確かに《蘇生アイテム》なんてこのSAOに存在するか、誰でも疑いたくなる。
もし実在するのなら、
『今まで死んでいったプレイヤーは全員生きているのか』と、そんな事を考えてしまう。
多分、シリカも俺と同じ事を考えたから、俺に聞いてきたんだろう。
しかし俺とシリカが考えたことは、キリトの叫び声で違うと知らされる。
「うああ……あああああ……」
キリトは宝石のようなアイテムの説明を見た後、獣のように叫びながら、アイテムを雪の上に力いっぱい叩きつける。
「あああ……ああああああ!!」
そして、絶叫しながらアイテムを何度も踏む。
……前のギルドのメンバーは、生き返らないんだな…
…今見ている限りじゃ多分、キリトも今すぐ死にたいだなんて、あの様子じゃすぐには考えられないだろうな。
少なくとも、さっきクラインたちと話していた所に行くまではまでは、死なずに来ると思う。……その後は分からないけど。
「……シュウさん」
「……ああ、分かった」
シリカもそう感じたのか、俺の服を掴み、目で『キリトさんを一人にさせてあげましょう』と言ってきた。
俺はシリカに頷き、出口のワープポイントまでシリカと一緒に歩き出した。
=================
俺たちが、さっきキリトとクラインが話していた場所に行くと、クラインと風林火山のメンバーがいた。
なぜだか分からないけど、クライン一人だけが激しく消耗していた。
…何かあったのか。
そんな事を考えながらクラインの近くに行くと、クラインは顔を上げて、
「キリ……って、シュウ! それに、シリカ! ど、どうしてお前ェ達がココに…」
一瞬俺たちをキリトと間違えたようだが、すぐに分かったらしく驚きの声を出した。
「お久しぶりです、クラインさん」
「久しぶり、クライン。ココに来た理由は
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ