第二章
[8]前話
「それで凍傷で壊疽もしていて」
「切るしかないのね」
「はい、ですが」
ショーはそれでもと話した。
「何とかです」
「助かりそうなのね」
「命は」
「よかったわ」
トスはショーのその話を聞いてほっとした、猫は二日程治療を受けてようやく目を開いてそうしてだった。
前足を動かしだした、トスはその動きを見てショーに話した。
「感謝しているみたいね」
「私達が助けてくれたことに」
「そうみたいね、それでこの娘は野良猫ね」
「そうみたいです、避妊手術も受けていません」
「じゃあそうした手術をして」
トスはそうしてと話した。
「それでね」
「里親をですね」
「探しましょう」
「なら私が」
ショーはそれならと手を挙げた。
「そうします」
「そうしてくれるのね」
「この娘が元気になったら」
「その時はお願いね」
「一緒に暮らします」
ショーはトスに約束した、そしてだった。
猫は回復しワクチンが打たれ避妊手術も行われた。そして壊疽していた足も切られてそうしてであった。
元気になるとバースデーと名付けられショーの家族に迎えられたが。
「そうですか、猫はですか」
「室内飼い、家猫にすべきってね」
トスはショーの家に遊びに来た時に彼女に話した。一緒に彼女が持って来たドーナツをショーが淹れたレモンティーと共に楽しんでいる。
「インターネットでも言ってるわ」
「そうですね、それがいいですね」
ショーもそれがいいと頷いた。
「バースデーのこともありますし」
「野良猫も危ないしね」
「家族ならですね」
「事故もあるし」
「凍えることもあるので」
「だから」
それでというのだ。
「家猫にすべきよ」
「そうですね、バースデーのことを思うと」
ショーはまた頷いて言った。
「それがいいです」
「これからもそう言っていくわ」
「そして保護活動をしていかれますね」
「そうするわ」
「私も。バースデーもそれでいいわね」
「ニャア」
丁度二人の傍を歩いていたバースデーは声をかけられて二人に顔を向けた、そして賛成という様に鳴いて応えた、二人はその声を聞いて笑顔でそうしようと頷いたのだった。
凍り付いた猫 完
2025・4・23
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