第十二話 試合になりその八
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「完全試合目前だから」
「俺達もな」
「だったらね」
「完敗と言うしかないな」
「そうよね」
「いや、やっぱり普通じゃなかったらな」
「プロの中でもね」
桜も思い言うことだった。
「桁外れな位だし」
「洒落になってねえレベルの人だからな」
「勝てないわね」
「ああ、それでな」
そのうえでというのだ。
「結局な」
「誰も勝てないままね」
「それでな」
「終わりそうね」
「大谷選手ですからね」
六文も言ってきた。
「仕方ないです、それで終わりましたら」
試合がというのだ。
「潔くです」
「負けを認めてな」
「諦めましょう」
「大谷園主に阪神に入ってもらうことをな」
「僕達が勝てばっていう約束でしたし」
「ここで約束を破ったらな」
それならというのだ。
「恥晒しもいいところだよ」
「だから認めましょう」
「あっさりとな」
「あっ、ラストバッター俺だから」
鯖人が笑って言ってきた。
「三振しても怒らないでね」
「全力でやってきたら怒らないわよ」
魂子が笑顔で応えた。
「せめて振りなさいね」
「振って当たるかな」
「凄く運がよかったらね」
「じゃあ運頼みでいくよ」
「そうしなさいね」
こう話してだった。
鯖人はネクストバッターボックスからバッターボックスに入った、そして試合が終わったのだった。
結局誰も勝てなかった、それであたるは言った。
「やっぱりこうなったか」
「ダーリン全然動じていないっちゃね」
「全打席ホームラン全試合完全試合だ」
その試合結果だったからだというのだ。
「他の人にも打たれたしな」
「本当に完敗だったっちゃ」
「だからだ」
そうであるからだというのだ。
「動じるものか」
「そうっちゃね」
「大谷選手が阪神に来てくれないことは残念だが」
それでもというのだ。
「阪神は阪神でな」
「頑張るしかないっちゃ」
「そうだ、そして俺達はな」
「その阪神を応援するっちゃね」
「大谷選手に及ばなくてもな」
それでもというのだ。
「凄い人達もいてくれている」
「それならっちゃ」
「また優勝してくれる筈だ」
あたるは期待を以て語った。
「だからな」
「ああ、俺達もな」
乱馬も言って来た。
「応援しような」
「これからもな」
あたるも応えた。
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