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盗作と思われない様に
第二章

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「論文を書きますが」
「盗作はされないですよね」
「絶対に」
 何があろうともというのだ。
「ですから文献や他の方の論文を読みましても」 
「ご自身の文章をですか」
「書いています」
「そうですか」
「盗作などしては学者としておしまいで」
 そうであってというのだ。
「またプライドがあれば」
「そうしたことはしないですね」
「絶対に」
 まさにというのだ。
「左様です、ですから」
「古谷さんはご自身の手で、ですね」
「書いていきます」
 草田にこう話しつつ文献を読んでだった。
 そして論文も書くが彼は自分が言った通り自分の手でパソコンのワードパッドで書いていってあった。
 完成した後で発表した、そのうえで言った。
「論文は自分で全て作ってこそです」
「いいんですね」
「その人の論文です」
 こう草田に話した。
「若しそうでないのなら」
「盗作なんてしたら」
「もうです」
 それこそというのだ。
「何でもありません」
「そうなんですね」
「盗作だとわかると学者としての生命は終わりますし」
 そうもなってというのだ。
「そしてです」
「プライドですね」
「学者にもです」
「プライドが必要ですね」
「職業倫理と言ってもいいですが」
「それが必要ですね」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「私もです」
「プライドを守って」
「そしてです」
「論文を書かれて」
「これからもです」
「書かれますね」
「そうしていきます」
 こう言ってだった。
 古谷は今度は別の論文にかかった、文献も読んで自分の論文を書いていった。今回もそうしていってだった。
 草田もそうした、自分の卒業論文を自分の手で書いた。そうして完成させた時非常に心地よい気分を知ったのだった。


盗作と思われない様に   完


                   2025・4・21
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