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新オズのブリキの樵
第六幕その六

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「終わりな人よ」
「全くだね」
「歪んでいて小さくて下らなくて」
「無駄な人だよ」
「何もかもがね」 
「オズの国にそんな人はいないし」 
 そうであってというのです。
「外の世界でもよ」
「本当に馬鹿にされて終わりね」
「そんな人が言うこと、書いた本が面白いか」
「これ以上はないまでに面白くない」
「つまらないに決まっているわ」
「読んでいて腹が立つ位かな」
「そこまでね」
 まさにというのです。
「つまらないに決まっているわ」
「そんな人の本を読むよりも」
 ジョージが言ってきました。
「魔法使いさんとお話した漫画家さんの漫画を読むことですね」
「絶対にね」
 ドロシーはその通りだと答えました。
「そうあるべきよ」
「そうですよね」
「読んで面白くて」
「しかも夢を持つことが出来る」
「そうした本、漫画でもね」
「読むことですね」
「もっと言えば漫画は馬鹿に出来ないわ」
 こうもです、ドロシーは言いました。
「外の世界では馬鹿にする人がいるかも知れないけれど」
「それは間違いですね」
「ええ、間違いよ」
 その通りだというのです。
「本当にね」
「漫画も素晴らしいですね」
「そうよ、読んで素晴らしいものが得られるのはね」
「漫画も同じですね」
「小説もそうであってね」
「難しい本に負けていないですね」
「難しい本はどうして難しいのかしら」
 ドロシーは尋ねました。
「一体」
「どうして難しいか、ですか」
「難しい本は」
「それがどうしてか」
「それは一体」
「何ででしょうか」
「それは二種類あると思うわ」
 ジョージ達五人にお話しました。
「それぞれの学問の専門用語が多くてね」
「それぞれの学問のことを知らないと、ですね」
「専門用語がわからないですね」
「だから難しいですね」
「そうした本は」
「そうですね」
「ええ、こうした本はそれぞれの学問を学ばないとね」
 さもないと、というのです。
「わからないわ」
「そうですね」
「まず学ぶことですね」
「そして知ることですね」
「それが第一ですね」
「まずは」
「そうよ、そしてね」
 そうした本があってというのです。
「もう一つはもうただ小難しい単語や文章を並べただけで中身がない」
「そうした本ですか」
「読むのが難しいだけで」
「実は中身がない」
「そうした本も難しいんですね」
「そうなんですね」
「そうした本は読まなくていいのよ」
 ドロシーはきっぱりと言い切りました。
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