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水と火どちらが怖いか
第二章

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「大事なのはね」
「怖がることは悪くなくて」
「気を付けることなの」
「火もお水も必要でどうしても使うでしょ」
 まさにどちらもというのだ。
「だからね」
「それでなのね」
「どっちもなのね」
「そうよ、そしてね」
 そうであってというのだ。
「これからもね」
「お料理で火を使って」
「泳げばいいのね」
「気を付けてね」
 怖いものだとわかってというのだ。
「いいわね」
「ええ、それじゃあね」
「そうしていくわ」
 二人もそれならと答えた。
「気を付けていくわ」
「それぞれね」
「そうしていってね、そして」
 祖母はこうも言った。
「あんた達の今の怖いものは何かしら」
「蛇よ」
「蜘蛛よ」
 二人はそれぞれ答えた。
「気持ち悪いし毒あるから」
「私もよ」
「その蛇や蜘蛛は実は鼠や害虫を食べてくれて」
 祖母は今の孫達が怖いものについても微笑んで話した。
「毒があるのとないのがいるのよ」
「そうなの」
「何でも毒持っていないの」
「気持ち悪いと思っても」
 孫達がそれぞれというのだ。
「けれどね」
「それでもなの」
「怖くないの」
「毒がある種類には近寄らなくて」
 蛇や蜘蛛のというのだ。
「気持ち悪くても鼠や害虫を捕まえてくれるのよ」
「だったらいい生きものなのね」
「そうなのね」
「そうよ、だからね」
 それでというのだ。
「怖がることもないのよ」
「そう言われても」
「役に立ってくれて毒がない種類がいても」
「気持ち悪いから」
「どうしてもね」
 姉妹はこう話してそれぞれ蛇や蜘蛛は怖いままだった、それあ大人になってからもでずっとそうであった。火や水は怖くなくなろうとも。


火と水どちらが怖いか   完


                  2025・4・19
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