第三部 1979年
新元素争奪戦
極東特別軍事演習 その4
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で信頼のおける人物を仕立て、木原マサキを呼び寄せることにしたのだ。
翌日の早朝、マサキの邸宅は、白銀が来ていた。
いつもならば帝国陸軍からの依頼は、榊や彩峰を通して連絡が入るのだが、今回の件に一抹の不安を感じていた。
「先生、朝早く迷惑でしょうが……上の指示出来ました」
マサキはその日、帝国軍内に作る予定の私的な思想集団についての準備をしていた。
めぼしい候補者を名簿から探し出し、彼らとどう接触するか、考えている最中だった。
「俺は忙しいんだ。簡単に言ってくれ」
「それは承知しております。
先生の手を借りなくてはいけない、緊急事態が起きました」
「相手は何者だ、それだけを聞かせてくれ」
「ソ連赤軍参謀総長です。
そして、彼を奪還すべく極東ソ連軍と、スペツナズが動くと」
マサキは懐から、おもむろにホープを取り出す。
煙草に火をつけると、白銀にメモを差し出した。
「必要な武器と道具のリストだ」
リストの内容は以下の通りだった。
M16小銃に使う5.56ミリNATO弾、1200発。
M79榴弾発射砲に、M72対戦車携帯ロケット砲。
もし可能ならばという注釈が付いて、9x19ミリパラベラム弾を200発と書かれていた。
以前買っておいたCZ-75自動拳銃の為である。
その他に、指向性地雷で知られるM18A1"クレイモア"と言ったところだ。
「アメリカ製の兵器ですか。
これだけの量を……市街地ですよ」
そういって白銀が表情を歪ませる。
帝国軍でも保有数の少ない米国の武器をと、納得できない様子だ。
マサキは宥めるような口調で言った。
「露助が、何もしないという保証はない。
俺は野蛮人より、M16A1の方を信じる」
「では……」
「ヘリを用意してくれ。
3時間以内に出発だ」
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