第二章
[8]前話
「お好み焼きでも」
「こっちはね」
「それで来る度にです」
「困るんだ」
「おうどんも辛いですし」
「つゆがだね」
「言葉はそのままでいけても」
それでもというのだ。
「どうしてもです」
「食べものがなんだ」
「困ります」
「そうなんだね」
「それで大阪に帰ったら」
その時はというと。
「まずおうどん食べます」
「その辛くない」
「はい、それに」
菫はさらに話した。
「たこ焼きも」
「こっちもたこ焼きあるけれど」
「やっぱりちゃいます」
大阪のたこ焼きとはというのだ。
「お店も少ないですし」
「それでなんだ」
「あっちに帰りましたら」
それならというのだ。
「そういうの食べます」
「最初にだね」
「そうします」
こうした話をしながら辻と仕事をした、そしてだった。
実際に東京での出張を終えてだ、菫はすぐに辻にラインで言った。
「めっちゃ美味しいです」
「おうどんとたこ焼きが」
「ほんまに」
「そっちは違うんだね」
「辻さんもこっち来たら食べて下さい」
「それじゃあね、ただラインでも言葉変わらないね」
辻は菫に彼女のこのことを話した。
「全く」
「はい、私は」
「そうだね、関西弁は絶対だね」
「それは変わらへんです」
笑顔のスタンプと共に言ってきた、そしてうどんやたこ焼きのことを話していった。関西弁で話す彼女はとても幸せそうだった。
関西弁で通す 完
２０２５・４・１７
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