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だからってなんだよー 私は負けない
第6章
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 それから3年 私は高校3年生になる春を迎えていた。(愛の山)も順調で毎年売上を伸ばしていて、今年は、おそらく年商3千万を超えてくるだろう。そして、貫次は去年高校を卒業して、篠田食品の専務と我が 愛の山の専務を兼務するという形でやってくれているのだ。それに、景浦健人さんも去年から道の駅は辞めて、こっちをもっぱら手伝ってくれていて、背も高いので採集にも苦労していないし、去年の秋からは、実務と営業という形で勤めて出したのだ。貫一兄ちゃんは、大学の4年生で、卒業すると食品会社に就職するつもりで頑張っている。

 そして、去年の秋に隣の山も買い取ったのだ。そこは、湧き水があって、それが流れる小川みたいなとこに、小さいのだけど山葵も採れるのだ。先生にも相談して、山葵の畑を広げて、その麓の方には、クレソンを植えたので、来年は売り物になるはずなのだ。先生は私が中学を卒業する時、隣の町の中学校に転勤になっていたけど゛、通えるからと今の下宿はそのままだった。だから、先生との関係は変わらずのままなのだ。先生と生徒の関係。

 お母さんは、道の駅を辞めていて、午前中は篠田食品に、午後からは 愛の山の事務作業をやっていてくれた。だけど、昔 食堂をやっていた駅前にあるプレハブの場所が気になっているみたいで

「ねえ すぐり 駅前の場所でお弁当屋さんをやろうと思うんだけどー それにさー 冷蔵庫も うちの宅急便の荷物も増えて来て、篠田さんとこ もう ぎゅうぎゅうでしょ あそこに新しい冷蔵庫も設置してさー」

「えっ えぇー まあ 冷蔵庫のことは私も考えていたよー でも、作業場の横にでもーって お弁当屋さんって 何よー こんな 人通りの無いとこで・・・誰が買いに来るのよー」

「それはー トラックの運転手さんとかー コンビニでも 買っているみたいじゃぁない? あのね \380位なら 売れると思うのよー 空いたとこにトラックでも何台か停めれるしさー」

「そりゃぁー 安いと思うよー でも 食材の仕入れとかも 大変やんかー そんなの 苦労ばっかーで 儲からへんのんちゃう?」と、賛成しかねていたが、私はお母さんが思い込んだら一途なのを知っていたから、その後 一応 お母さんの細かな計画の説明を聞いていたのだ。

 ほおっておいたら、お母さんはどんどん自分で計画を進めて行って、作業場を改修した時の工務店さんに、以前 食堂として使っていたプレハブの改修見積と、あげくに隣に設置する予定のプレハブ冷蔵庫の囲いまで見積りしてもらっていた。

「カウンターとか流しなんかも残ったままなので、炊事場のほうのパネルを張り直すぐらいで済みそうなの 思ってたより安く済みそうよー」と、お母さんは私に見積を見せながら・・・でも、冷蔵庫の囲いは38万程で・・・

「なぁ この 囲いだけで 
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