第二章
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「そうだったわ、実家で猫が生まれて」
「シロちゃんを引き取ってね」
「それから成長記録でね」
「シロちゃん撮ってやっていってるから」
「だからね」
それでというのだ。
「もうね」
「シロちゃんあってだね」
「そう考えたら」
紗千香は昭信に話した。
「私の動画の主役はシロで」
「シロちゃんこそユーチューバーだね」
「ええ、だから収入はね」
ユーチューバーとしてのそれはというのだ。
「ちゃんとね」
「シロちゃんにも還元してるね」
「だからいいキャットフード買って」
その収入の分でというのだ。
「首輪やブラシ、食器もね」
「いいものにしてるね」
「そうしてるわ、病院にもちゃんと連れて行ってるし」
そうして健康にも気を付けているというのだ。
「シロは嫌がるけれど」
「病院好きな生きものもいないね」
「猫でも犬でもね」
「そうだしね」
「ええ、けれどそうもして」
シロの健康を考えてというのだ。
「そしてね」
「そのうえでだね」
「ちゃんとしているから」
「シロちゃんに還元しているね」
「そう、そして」
そのうえでというのだ。
「これからもね」
「シロちゃんを撮っていくね」
「そうするわ、ただシロに負担をかけない」
ここでだ、紗千香はこうも言った。
「ありのままのシロを撮るわ」
「何かをさせないで」
「何をする様子をね」
それをというのだ。
「撮っていくわ」
「成長記録だしね」
「そうしていくわ、シロもそれでいいわね」
「ニャア?」
シロは撮られていることはわかっていても動画として公開されていてそれがどうなっているかは知らない、それでだ。
何を言っているんだという顔と声を見せただけだった、だがそんな彼を見てだ。
紗千香も昭信も自然と笑顔になった、そうして彼の動画を編集したうえでユーチューブに公開して多くの人に見てもらい収入も得て彼に還元もしたのだった。
真の動画の主役 完
2025・4・16
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