X編:トークルームU
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た。
最近はアキュラとソウの活躍により、スメラギの動きが以前と比べて鈍くなっており、少しだけ眠る余裕が出来たのだ。
アキュラの場合は寝ることによって体の調子を調整していたのだが。
隣のロロはスリープモードで、珍しくソウとテーラも眠っている…今の2人には睡眠が不要なのだが、人としての肉体を持っていた名残で睡眠に近いことをしている。
子供達も寝ているのが見えたが、1人だけ見当たらない。
もうほとんどの景色が灰色にしか見えないアキュラの目にロロや宿敵達以外で強い色と光を放つ少女がいない。
探し回ってしばらくしてようやく彼女を見つけた。
「ここにいたのか」
「あっ!アキュラ君、早いね。おはよう」
「こんなところで何を?」
相変わらずの色と光を放つコハクにアキュラは安堵しながらコハクが何をしているのかを尋ねた。
「武器のメンテナンスだよ。大人達が遺してくれた物がいくつかあるんだ。最近はアキュラ君とお兄さんのおかげで安心して眠れるようになったから何時も遅くまでメンテナンスしてなくて良いんだ」
「そうか…手伝おう。」
少しでもコハク達が安心して暮らせているのなら自分達の戦いは無駄ではないようだ。
「ありがとう。でも大丈夫、武器のメンテナンスは私のためにやってるっていうか…メンテナンスしてる間は無心になって、アキュラ君やお兄さんの身に何かあったんじゃないかって、思わなくて済むから…」
「……そうか」
「それで、どうしたの?何か私に用?」
「いや、あの2人まで寝ているのにコハクの姿が見えないから探しただけだ。」
「ふふっ。へー、そっかぁ」
「何を笑っている?」
「ううん。別に、何でもないよ?」
(アキュラの心に温かなものが満ちた)
《“トマト”》
「みんな見てくれ!トマトが良い感じに実ったぜ!」
キョウタが持ってきたのは良い感じに熟れたトマトだった。
「トマトは強い日光が必要な野菜…この地下基地でよく育ったな。」
「へっへへー♪?実は、まだアキュラ君達にも教えていない秘密の菜園があるんだよ!あ!言う機会がなかっただけだよ!仲間外れとかじゃないから、今度教えてあげるね?」
「いや、それはいいんだが…さっきからマリアが神妙な顔をしているが…何かあったのか?」
「トマト…苦手なのです…」
「トマトが苦手なのですか…確かにトマトは好き嫌いが分かれる野菜ですね」
調理されているのはともかく、生食となると食べられない者はそれなりにいる。
「んー、好き嫌いは良くないなー。よし!だったら私が、マリアが美味しく食べられるトマト料理、作ってしんぜよー!」
「トマトは各種ビタミンやカリウムなど栄養バラ
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