第十一話 甲子園球場の特徴その十一
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「それはないだろう」
「普通縁を切られるわよ」
瞳ははっきりと言い切った。
「絶対にね」
「藤波君、何かあったら何でも言うんだよ」
スズキ先生は完全に竜之介の味方だった。
「いいね」
「ああ、悪いな」
竜之介も応えた。
「渚のこともあるしな」
「私もなの?」
渚は言われて驚いた。
「どうしてなの?」
「いや、渚も入って当然だ」
翼は渚にも言った。
「これはな」
「そうなの」
「そうだ」
こう言うのだった。
「本当にな」
「私の何処が問題かしら」
「問題しかないだろ」
パンスト太郎が突っ込みを入れてきた。
「もうな」
「それがわからないのよ」
「オカマで幽霊だからな」
それ故にというのだ。
「問題あるだろ、あと竜之介をどうしたいんだ」
「隙があったら夜這いをして」
「だからだ」
まさにそこだと指摘した。
「余計にな」
「問題なの」
「そうだ」
まさにというのだ。
「夜這いは駄目だろ」
「えっ、駄目なの」
渚はパンスト太郎の言葉にショックを受けた顔になった、そうしてそのうえでこう言ったのであった。
「私だって待ってるのに」
「竜之介に夜這いをかけられることをか」
「ええ、そして私もね」
「夜這いかけるんだな」
「そうだけれど」
「だから駄目に決まってるだろ」
パンスト太郎はまた言った。
「夜這いはな」
「いい国もあるのよね」
「ここは日本だ」
パンスト太郎は冷静に返した。
「今は駄目だろ」
「昔はよかったのよね」
「そんな地域があってもな」
「今は駄目だから」
「だからだ」
パンスト太郎はあらためて言った。
「そんなことはするな」
「ショックだわ」
「俺なんかどれだけ勘違いされてぶっ飛ばされたんだ」
乱馬はあかねを見て思った。
「こいつにな」
「だって寝てる時にいきなりよ」
あかねもあかねで言う。
「自分を守る為にするでしょ」
「話を聞けよ」
「聞ける状況の筈ないでしょ」
「うん、夜這いは駄目だよ」
鯖人は笑って言った。
「女の人はやっぱり言葉でね」
「垂らし込むのよね」
母親が頭に血管を立てて笑顔で言ってきた。
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