第十話 関西巡りその七
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「覗きだの下着泥棒だのはな」
「わしもせぬ」
チェリーも言ってきた。
「そうしたことはな」
「叔父上はそうじゃな」
そのチェリーにさくらが言う。
「そうしたことはせぬな」
「一切な」
「食い気だけでな」
「わしとてすることとせぬことがある」
「何でもでかいか」
「そうじゃ」
まさにというのだ。
「そこはな」
「そこはよいことであるな」
「うむ、そのまま男湯に入る」
「それではな」
「そもそも今のスーパー銭湯は覗けるのかよ」
犬夜叉がこのことを言った。
「無理じゃねえか?」
「そうだね」
沫悟は犬夜叉のその言葉に頷いた。
「完全に分けられていてね」
「壁だってな」
「それに露天風呂があっても」
「覗ける仕組みじゃないだろ」
「銭湯と違ってね」
「ああ、まずは」
「無理だよね」
それこそというのだ。
「もうね」
「そうだよな」
「だからね」
魂子がまた言ってきた。
「大人しく諦めなさいね」
「諦めないとどうなりますか?」
「覚悟しなさいね」
あたるに笑顔で答えた。
「いいわね」
「じゃあ俺もしないです」
「というか最初からするなってんだ」
竜之介は引っ込んだあたるに抗議した。
「手前前覗いたよな」
「弁天様と入っていた時だね」
「ああ、するなよ」
「まあ今のダーリンはしないっちゃ」
ラムが見てもだ。
「本当に野球のことがかなり大きくなってるっちゃ」
「頭の中でだよな」
「だからっちゃ」
「それはいいことだな」
竜之介にしてもだ。
「このままいって欲しいな」
「全くっちゃ」
「じゃあ入るか」
「そうするっちゃ」
「女湯にな」
「おっさん、ここで変なこと言うなよ」
親父に釘を刺したのは向田だった。
「ややこしくなるからな」
「何っ、息子に言うのは駄目か」
「だから娘じゃねえだろ」
向田もこのことはわかっている。
「いい加減にしろよ」
「いや、息子だ」
「まだそう言うのか」
「この人はどうにもなりませんね」
修道院長が見てもだった。
「ですがそうした人は放ってきまして」
「風呂に入るか」
「そうしましょう、竜之介さんは女湯で」
修道院長も言うことだった。
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