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世界の礎
第十二話 生贄ではなくその二

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「法は」
「だからだ」
「この国の生贄もですね」
「これより禁じるがな」
 そうするがというのだ。
「これまでのことはだ」
「問わないですね」
「帝国になく」
 帝国に入っておらずというのだ。
「そしてその法の中にもなかったからな」
「だからですね」
「問わない、これからだ」
「生贄を禁じるのは」
「何度も言うが神霊は信じられることを喜ばれる」
 義青はまたこのことを話した。
「だが生贄はだ」
「求めておられない」
「そうだ」
 コロコテシュに述べた。
「決してな、血生臭いものではなくだ」
「穏やかな供えものですか」
「作物に肉をな」
「捧げればいいのですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「それでいい」
「左様ですか」
「そしてだ」
 さらにだ、義青は話した。
「人を大事にするのだ」
「これからは」
「生贄に用いていた者達をな」
「では生贄に捧げる為の奴隷は」
「奴隷は帝国にはいない」
 義青はこのことも話した。
「決してな」
「そうですね」
「そうだ、平民は存在しているが」 
 そうであるがというのだ。
「奴隷は全廃している」
「平民ですか」
「奴隷はただ言われて働くだけでな」 
 そうした者達でというのだ、義青は自分の倫理観だけでなく郎党効率も頭に入れてそうして話していった。
「士気も低い、だが平民は自分達から働く」
「その分士気が高いですか」
「そうだ、だからな」
「これからは我が国でも」
「奴隷は廃する」
「皆平民とするのですね」
「奴隷だった者達はな」
 その彼等はというのだ。
「その様にする、そのうえで軍もだ」
「奴隷を兵にするのではなく」
「平民から募集してな」
「兵にするのですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「これからはな」
「そうしますか」
「そしてだ」
 義青はさらに話した。
「神官達も地位は認めるが」
「信仰もですね」
「奴隷は許さない、また他宗教を害することもな」
「許さないですね」
「絶対にな、また密かでも生贄を行えば」
 その時というと。
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