第五話
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ように、少女はその姿を徐々に見せて行った。
「鈴仙……」
「全く……妹紅さんらしくないですよ!これじゃあ姫様が怒ってしまいます」
そう言って鈴仙は構えていた指を下ろした。
「なぜ!?私の砲塔が対象を逃すわけなど……」
「その砲塔はあなたが操作しているのでしょう?でしたら、あなたに姿が見えていない時点で攻撃できるわけがないじゃないですか」
「ぐぬぬっ……しかし!姿を見せたが最後!この砲塔の数に勝てるとでも思って……」
「はい。確かに無理ですけど、私たちは一人じゃありませんから」
「一人じゃない……!?」
すべてに気がついた牧野だったが時すでに遅し。
牧野が振りかえると同時に、砲塔は音をたてながら壊れて行った。
「私の……砲塔が……」
「私たちは一人で戦わないのよ」
「そうね〜まあ、あなたたちも普段は集団なんでしょうけど、今回は一人だもんね〜」
そう言って、崩れ落ちていく砲塔の山の向こうから、二人は姿を現した。
「ぐんぬぬぬ!!まだまだこんなものでは!」
「それよりあなた、敵に背を向けててもいいの?」
「はひっ?」
訳が分からず思わず聞き換えしまう牧野。その背後では血だらけの服を着た少女が、すごい勢いで飛び込んできていた。
「これで……お返しだぁぁ!!!」
「へっ……ぐぼっ!?」
少女の蹴りは牧野のわき腹をきれいにとらえ、そのまま体ごと大きく蹴り飛ばした。
牧野の体は軽くひねった状態を保ったまま、思いっきり壁にぶつかっていった。牧野はそのまま一言もしゃべることなく、白目をむいたままその場に倒れこみ意識を失った。
「ふぅ……すっきりした」
「結構ボロボロじゃない?」
「思ったより苦戦したんでな。さてと……鍵は……これだな」
妹紅は牧野の服の中から銀色に光る鍵を見つけると、コンテナの前に移動していった。
「じゃああけるぞ」
「ええ」
妹紅は鍵穴に鍵をさすと思いっきりひねり鍵を開ける。するとコンテナはガチャガチャと音をたてながら自動で開き、中をあらわにした。
「んっ!?んんっ!!」
その中には、妹紅たちを見て反応する一人の少女が、手足を縛られ口にガムテープを張られた状態で詰め込まれていた。
「大丈夫か!ちょっと待ってろ!」
妹紅は少女をゆっくりとコンテナの中から出すと、ロープをほどきガムテープをはがした。
「ぷはっ……はぁ……はぁ……」
「……もう大丈夫よ。つらかったわね」
「助けに……来てくれたの?」
「ええ。もちろん」
「あ……あり……がと……」
少女はそ
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