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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpilogueVどっちが勝っても文句なしっby恋する乙女達
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ディンさんの事・・・」
「ええ。好きよ。家族としてではなく、1人の男性として」
なんとなくそんな質問をされると予想できていた。だから戸惑う事なく、そう簡潔に答える事が出来た。エリーは目を見開き、「っ・・・!」ティーカップを包み込むように持っていた両手が強張ったのが見て取れた。
「ごめんね。応援するとか言っておいて、私、オーディンさんのこと・・・」
「ううん。仕方ないって思うもん。嫌だっていうより嬉しいの方が大きいかな」
エリーのその真っ直ぐな瞳を見る事で私は解った。建前じゃなくて本音でそう言っているという事が。ああ、恋する乙女は強い、なんて何かの書物で読んだけど、あながち間違いじゃないかもしれないわね。エリー。私の想いを否定するのではなく、邪険にするわけでなく、受け入れてくれるのね。
「強く、なったわね・・・」
「ううん、弱いままだよ。強がってるだけ。本当はオーディンさんを独占したいって気持ちはまだあるから。でも相手がアンナだから。アンナだからわたしは受け入れられる。もし見ず知らずの女がオーディンさんを好きになったら――」
「なったら?」
「真っ向から斬り捨てる!」
ふふ。聞き分けの良いエリーなんてらしくないわ。お互いにお茶のお代わりをしてのんびりしていると、「それじゃ最後に」エリーが右手を差し伸べてきた。
「どっちがオーディンさんの心を射止めても文句なし。いい?」
「・・・・いいわ」
握手に応じる。満面の笑みを浮かべるエリー。キュッと胸が痛む。どうしようかしら。言うべきなのかしら。オーディンさんの事。けど本人じゃない私に言う資格がない。でも、ただそういう可能性もあるというのは、言っておいた方が良いかもしれないわ。だから「待って、エリー」台所を出ようとしていたエリーを呼び止めると、「どうしたの?」と振り向いてくれた。
「もし、もしよ? もしオーディンさんが私とエリー、両方を選ばないって事にな――」
「諦めないよ。わたしの一方的な想いでも、受け止めてもらえるまで諦めない」
「・・・選ばないじゃなくて選べないなら、どうする・・・?」
血の記憶で、オーディンさんの正体らしき人ルシリオンは言っていた。何千・何万年掛かろうとやり遂げる、と。明らかに人間の寿命を超えている数字。そんなデタラメな数字を出せると言う事は、オーディンさんは人間じゃない事になる。
おそらくオーディンさんは――世界の奴隷テスタメントというのは、一種の生体兵器なんだと思う。元イリュリア騎士団総長グレゴール(彼が率いていた騎士団と一緒に行方不明って噂だけど)のような不死性に改造された・・・・生体兵器。なら、たとえオーディンさんが目的を果たしたとしても、たとえ選んでもらっても、同じ時間を生きる事は叶わ
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