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蒼と紅の雷霆
X編:トークルームT
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る装備はスメラギから奪った物だからな」

「あなた達みたいに私達を受け入れてくれるマイナーズは貴重なのです…まあ、これは昔とあまり変わりませんが」

「昔?」

「遥か昔…あなたが生まれるよりも前はセプティマホルダーがマイナーズの立ち位置にいたのです。数で大きく劣るセプティマホルダーはマイナーズからの迫害を受けて今のあなた達のような生活をしている者が多かったのです。」

実際にかつての外国のセプティマホルダーはマイナーズに迫害されている者が多く、かつてのこの国は黒い部分はあれど外国と比べて遥かにセプティマホルダーとマイナーズが共存出来ていた国だ。

今のセプティマホルダー優位の時代を生きていて、今でも数を減らしているマイナーズ達では想像もつかないだろうが。

「そ、そうなの?セプティマホルダーがそうだったなんて今じゃ信じられな…あれ?テーラちゃんとお兄さんって今いくつなの?」

「…秘密です」

意味深な笑みを浮かべるパンテーラにコハクは不思議そうに見つめる。

「とにかくだ、拠点を使わせてくれることには感謝している…だから出来る限りのことはしてやろう」

「あ、うん。ありがとうお兄さん」

「………」

笑顔を浮かべながら礼を言うコハクにソウは遥か昔の記憶が刺激された。

(ソウの心に温かなものが満ちた。)


《コハクの悩み》


「むうう…」

「どうした?締まりのない顔が更におかしくなっているぞ」

「あっ!お兄さん酷いっ!!って、悩んでる理由はお兄さんとテーラちゃんだよ!」

「「?」」

「アキュラ君もそうだけどお兄さんもテーラちゃんも食料に手をつけないんだもん。もしかして遠慮してるの?」

「…遠慮はしていない。食事が不要なだけだ…」

「え?不要?」

「俺達の肉体は既に滅んでいてセプティマで擬似的に人の形を取っている…俺とテーラはお前達が生まれる前世紀の人間だ。」

「一応、食物摂取は出来ますけど必要と言うわけではありません」

「そ…そんな…」

驚きのあまりに震えているコハクにソウとパンテーラは目を合わせる。

やはりここも無理かと溜め息を吐いた時。

「つ、つまりお兄さんとテーラちゃんは100歳越えのお爺ちゃんお婆ちゃんだったの!?」

「「は?」」

驚きのポイントがまさかの実年齢だったことに逆に驚かされる。

「それじゃあ次からはお爺ちゃん、お婆ちゃんって呼んだ方が良いかな?」

「それは止めて下さい」

実年齢はともかく中身は乙女なパンテーラ。

年寄り扱いはお断りである。

「でもご飯は食べられないわけじゃないんだよね?それじゃあ次からは一緒に食べようよ!みんなで食べる方が美味しいし!」

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