第二章
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「喜怒哀楽でそれぞれの役で」
「幾つか作るのね」
「そうしていいですか?」
「いいわ」
綾乃は前川の提案に笑顔で頷いた。
「それじゃあね」
「作らせてもらいます」
前川は速筆なので脚本はすぐに書いた、そしてそれが綾乃に認められるとその脚本から登場人物の仮面を他のスタッフ達と共に考えていった。
そうしてそれぞれの仮面を喜怒哀楽と標準の五つずつ作ってだった。
舞台に出してもらった、役者達はそれぞれの役の都度常に仮面を取り換えて感情を出しながら演じた。すすとだ。
客からは好評でネットでも評判だった、前川はその状況に綾乃に舞台の打ち上げで劇団で焼き肉屋に行って飲んで食べている時に言った。
「思い切って仮面を幾つか用意して」
「正解だったわね」
「それぞれの役に合わせて」
「ええ、幾つも作る手間がかかったけれど」
綾乃は前川にそれでもと話した。
「喜怒哀楽がね」
「それぞれの役に出てですね」
「それが好評だったわ」
「そうでしたね」
「仮面は本当にそれぞれの役を表現してね」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「表情も表すことが出来ますね」
「素顔を隠していても」
それでもというのだ。
「しっかりとね」
「見せるものは見せますね」
「そうよ」
仮面はというのだ。
「しっかりとね。むしろ人そのものよ」
「そう言われると」
前川は焼肉を食べる手を一旦止めて言った。
「人は仮面を被って生きている」
「素顔を隠してね」
「そうも言われていますし」
「哲学的な意味もあるしね」
「今回仮面劇にしましたか」
「それでしっかりとね」
自分の前にいて向かい合って飲んで食べている前川に話した。
「成功してね」
「よかったですね」
「ええ、ではね」
綾乃はさらに言った。
「これからも仮面劇をする時は」
「それぞれの役で作って」
「標準と喜怒哀楽それぞれをね」
「作っていきますね」
「ええ、手間がかかるけれど」
作るそれがというのだ。
「今回成功したし」
「これからもですね」
「それでやっていくわ」
「それでは」
「ええ、ただね」
綾乃はビールを飲みつつこうした話もした。
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