第一章
[2]次話
ペリニヨンの祝福
十七世紀末フランスのオーヴィレール修道院にドン=ピエール=ペリニヨンという修道士がいた。
彼は不幸にして盲目であった、その為修道院に入りそこで神に奉職していた。彼はワインの製造所で働いていた。
目が見えずとも真面目に働いていた、だが。
「ペリニヨンさん、ワインを瓶に詰めていますよ」
「あっ、すいません」
同僚に言われ自身の失敗に気付いた。
「すぐに樽に戻します」
「ああ、ですが中で発酵して」
同僚の修道士は倉庫の中のペリニヨンが間違えて入れたワイン達を見て話した。
「何本か割れたり栓が飛んでいます」
「発酵してですか?」
「はい、おかしいですね」
同僚はこの事態に首を傾げさせた。
「これは」
「はい、ワインが発酵してそうなるとは」
ペリニヨンもどうかと言った。
「ないですね」
「発泡していますね」
「ビールの様に」
「こんなことがあるんですね」
同僚は不思議だという顔で述べた。
「まことに」
「私もはじめて聞きました」
「はい、ですが飲めそうです」
その発泡したワイン達はというのだ。
「発酵していましても」
「そうですか、では試しに飲んでみますか」
ペリニヨンは同僚の話を聞いて提案した。
「それなら」
「そうですね、ではやってみましょう」
「はい、そうしましょう」
こう話してだった。
二人でその発泡したワインを飲んでみた、すると。
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