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戦死と共に
第一章
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                戦死と共に
 ウクライナの国民の人達は攻め込んできたロシア軍と勇敢に戦い続けている、最初は瞬く間に敗れると思われていたが。
 彼等は果敢に戦い自国を守っている、ロシア軍に対して多くの損害を出させていた、それでだった。
 ロシア軍は助っ人として北朝鮮正式名称を朝鮮民主主義人民共和国の軍隊を呼んだ、その話を聞いてウクライナで戦っている義勇兵のリチャード=ベイシチー大柄で逞しい身体をした青い目の彼は同僚のニコライ=コラシェンコ面長で引き締まった体格でありグレーの小さな目を持つ彼に対して話した。
「安心していいさ」
「北朝鮮軍が来てもか」
「ものの数じゃないさ」
 夜の野営地で余裕のある顔で話した、夕食を食べ後は寝るだけだ。
「ロシア軍の方がずっと強いさ」
「ああ、装備がな」
 コラシェンコはベイシチーに話した。
「大昔のものだな」
「戦術だってな」
「昔のものだな」
「もう止まってるんだよ」 
 それこそというのだ。
「何もかもがな」
「あそこの軍隊はか」
「国自体がな」
「鎖国してるんだよな」
「それで独裁国家でな」
「将軍様の好きな様にしていてか」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「経済も社会も技術もそうで」
「そうであってか」
「軍隊もな」
「百万いてもか」
「ああ、大昔の軍隊だよ」
 今度は笑って話した。
「気にすることはないさ、しかもあそこは何もないんだ」
「食いものもだな」
「何十年もまともに食ってないんだ」
 飢餓状態が続いているというのだ。
「それで他のものもな」
「ないな」
「ああ、全くな」
 それこそというのだ。
「だから戦う以前の問題だ」
「おいおい、そこまでか」
「ああ、だから戦う以前にな」
「栄養失調で死ぬか」
「いや、食いものは流石にな」
 それはというのだ。
「ロシア軍がやるさ」
「流石に食わないと戦えないからな」
「むしろ本国にいる時より食えるよ」
 北朝鮮軍の将兵達はというのだ。
「むしろな」
「そうなんだな」
「けれどな」
 それでもというのだ。
「他のものはどうか」
「食いものはあってもか」
「ああ、まあ今はな」
 あらためてだ、ベンシチーはコラシェンコに話した。
「夜だしな」
「寝るか、明日も戦闘があるな」
「だからな、しっかりと服を着てな」
 そうしてというのだ。
「寝袋に入って」
「寝ような」
「テントの中でな、何しろな」
「ウクライナの冬は寒いからな」
「ロシアの冬も寒くてな」
 そうしてというのだ。
「こっちの冬も寒いからな」
「温かくして寝ような」
「今夜もな」
 見れば吐く息は白く周りの水溜まりは全て凍っている、兎角寒い。それで二人はしっ
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