真・体調伝
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して、その頭を優しく撫でた。
「よく今まで気張ってきたな、只の女の子の癖に。ほらほら」
「ッ!! ぎゅ?にやざ、」
『急に優しくしないでよ』。そう言いたかったが、止まらぬ涙と嗚咽がそれを許さない。
千夜都は、体調に撫でられながら、気が済むまで、泣き続けた。
泣き続けた。
???
それはそれとして、体調の目的を達した後は体調の目的を達しなければならない。
「本当は逆が好かったである?が……まぁ仕方無かろう」
体調はポ〇キーを構える。千夜都もそれに合わせてプリ〇ツを構えた。プリケツではない。
合図は要らなかった。
轟! と音がした一刹那後には、二人の姿が掻き消えていたからだ。
「見せてやろう、我がポ〇キーのニューフォーム……半濁点移動!!」
体調のポ〇キーから半濁点が取れた?かと思えば、それは少し右にズレた地点に固定された。
即ち『ホ°??キー』である。
ホ°??キー形態にする事の最大の利点は伏字?武器の力を制限する封印を小さくできる事だ。伏字が小さくなるという事は封印を弱めるという事に他ならず、詰まり武器の強化が望める。
封印を完全に取っ払うホッキー状態と比して威力には劣るものの、一撃必殺のあちらと違いこちらは継続的に用いる事ができる。
それは、体調が長期戦を意識しているという事であった。
体調と体調が融合し、最強のコンディションを誇る今の体調の最強の一撃ですら、千夜都を斃し切るには足らないと、理解していたのだ。
「?シィッ!!!!」
大きなホ°??キーの横薙ぎが千夜都を襲う。千夜都はそれをバックステップで回避しつつ、着地直後に地面を蹴ってプリ〇ツを体調の腹に突き刺そうとする。
「ギイェアァ!」
体調は脚と足をドリルに変形し、地中に潜る事でそれを回避した。
地中一万二七五六キロメートルまで潜行した体調は地面を飛び出しブラジルの人々を驚かせた後改めて地面に飛び込み、一万二七五六キロメートルの助走で以て千夜都を抹殺せんとする。
「ッ!?!?」
しかし地面を潜って碌に速度が出る筈も無い。体調の攻撃は頭で千夜都の足元を小突き彼女を驚愕させるに留まった。
「ッッッラァ!!!!」
足を元に戻した体調は強烈な蹴りの連撃を放つ。千夜都はそれを体を捻り、変形し、幽体化し、時には融解しながら避け続け、或る時遂に体調の足を掴んだ。
攻守交替の時間だ。
千夜都はその鶏冠の体形を活かしてグルグルと回る。当然、足を掴まれる体調は振り回される形になる。
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