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真・体調伝
真・体調伝
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管が肩に繋がり肩に穴を開けて呼吸しているのではなく、肩を大きく上下させて息をしているの意)体調と、それを耐え抜いた千夜都のみが残っていた。

「?壊したぞ」

 尤も、融点数千万度を超えるアップリウムで構成された千夜都を融かすには足らなかったが。

「?覇王城を、壊したのである?!!」

 尤も、体調の目的は千夜都を直接害する事ではなかったが。

 彼の目的は覇王城の破壊だ。

 そう?

「UNESC〇のふてぇ文化遺産だったか? ンなモン知らねぇよである? これが壊れれば、『覇王』なんて役職も消えるだろうからよォ!!!!」

 そう。

 覇王最大のシンボルである、覇王城。

 世界最高の城は我であると傲慢に主張する様な。

 世界全ての富を集めた様な強欲を感じさせる。

 しかしそれで居てここの主人は怠惰であるとも痛感させ。

 何でも宜いから食べたいという暴食を想起させ。

 何でも宜いから抜きたいという色欲を召喚し。

 高い山に嫉妬を重ねていそうな。

 後はなんだ、取り敢えず憤怒な。

 そんな覇王城は、世間から見て最も判り易く解り易い覇王のシンボルなのだ。

 それが壊れれば、世間は一度は混乱するも、それ以降は緩やかに覇王その物を忘れていくだろう。

 そうすれば、《覇王》は消える。

「オマケに異世界から来た植物を荒らす悪者ってのも世間の記憶から消えているのである? 《覇王》を消せば、お前がそこに拘る理由は無くなるからなァ!!!!」

「?、ぁ」

「おいおい何か言ったらどうである?かぁ? さっきの灼熱に喉も焼かれちまったかぁ? おっとぉ、お前に喉は無かったである?な!!!!」

 ガーハッハッハと、愉快豪快に笑う体調。

 そんな体調を、千夜都は震えながら見詰めていて。

「……? おいどうした?」

「………ね」

 千夜都は俯いて顔に影を落とし、何事かを呟き続けている。

「…………? おいおい何なんである?か」

「?死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」

 それは怨嗟であった。

「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。この城は私の思い出だったの。今は亡き父上様との、ラーとの、ヌウニタネナユナとの、オレオレ詐欺レッドとの、NTRブルーとの、ド忘れを起こす怪人イエローとの、居留守グリーンとの、悪魔ピンクとの、イヤナヤツホワイトとの、陰キャパープルとの、混乱オレンジとの、高笑いアッシュとの、クウキウスイトランスペアレントとの、ザッコとの、ヨーワとの、ヴスとの、モヤモヤモヤシとの、思い出の場所であり塊なの。彼らが死んでしまったのは、まぁ宜いわ。戦いの中で死ぬのなら彼らも本望だろうから。?でも
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