第二章
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「朝からそうなのよ」
「それで寝ていない限りか」
「ずっとね」
「そういうことだな」
「もう雪が降ったら」
その時はというと。
「それこそね」
「あの歌通りだな」
「庭ではしゃぐでしょ」
「こたつで丸くなるなんてな」
この家にもあるがだ。
「ないな」
「そう、元々狼だし」
犬はというのだ。
「狼は寒いところにいるでしょ」
「熱いところにいる生きものじゃないよな」
冷帯、寒帯、温帯に棲息している。冬は冷える様な地域で暮らす生きものであることは紛れもない事実だ。
「確かに」
「だからね」
「寒いの平気か」
「冬でもね」
「それが犬だな」
「そうよ、兎に角冬でもね」
「犬は元気なんだな」
母の言葉に頷いて応えた。
「ふわりも」
「そういうことよ」
「そうなんだな」
「それでお散歩してご飯も沢山食べたから」
母は自分達の傍のケージにいるふわりを見て話した。
「もう後はね」
「寝るな」
「気持ちよくね」
「そうするんだな」
「冬は元気でもね」
「寝ることは寝るな」
「そしてよく寝るから」
そうするからだというのだ。
「尚更ね」
「元気だな」
「そうよ、だからいいわね」
「ああ、ゆっくり寝かせてやるよ」
洋介は百合子におかずの卵焼きでご飯を食べつつ応えた。
「そうするよ」
「それじゃあね」
「ああ、それで飯食ってあったまったし」
「お店行くわね」
「そして今日も働くな」
母に笑顔で話した、そしてふわりはゆっくりと寝かせ朝食で温まったうえで店に行った。そのうえで温かいラーメンを作るのだった。
冬でも犬は元気 完
2025・3・22
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