第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第5話 二人目の日本人
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彼も、今回、直接魔法に触れる事によって、何らかの能力に目覚める可能性はゼロでは有りません」
俺の場合は師匠との出会いが大きかったのですが……。
それに、異界との接触によって覚醒した例もかなり多いです。俺もその内の一人ですからね。
「ミスタ・コルベール。もう一度、召喚をやり直させて下さい」
ルイズが、少し強い調子でコルベール先生に対してそう言った。
確かに、その気持ちは判らないでもないですし、俺もそれが正しい選択だと思いますね。少なくとも、どう言う方向で覚醒するか判らない、現状では一般人の少年を使い魔にするよりは、召喚儀式をもう一度行って、別の使い魔を召喚した方が良いと思いますから。
この平賀才人と言う名前の少年に関しては、同じ日本人同士なのですから、以後は俺が面倒を見たら良いだけの話ですし。
俺には、式神使いの能力が有るから、実際は何処の世界でも生きて行く事が出来ます。それに、一人ぐらい相棒が居る方が面白いでしょう。
まして、言葉に関しても、無理に使い魔契約の魔法に頼る必要などは有りませんから。
アガレスの職能を使用して、直接、彼の頭に叩き込んで貰えば問題ない訳なのですから。
しかし……。
「それは出来ません。ミス・ヴァリエール」
しかし、コルベール先生がそのルイズの申し出を完全に拒絶する。
そして、不満げなルイズに対して、
「そう言う決まりなのです、ミス・ヴァリエール。この魔法学院に於ける春の使い魔召喚の儀と言う物は。それに、シノブくんも言った通り、彼が何らかの技能に目覚める可能性も有ります」
少し慰めるような口調となって、そう告げるコルベール先生。
確かに、周囲の生徒の中には、普通の猫やフクロウなどを召喚した生徒も居るようなので、同じ召喚魔法で召喚された以上、普通の人間も、何らかの特殊な技能を得る可能性も高いとは思うのですが……。
あれ? でも、俺は、俺の持っていた能力以外で手に入れたモノと言うと、この同時通訳能力だけのような気がするのですが。
こんな能力だけだと、あまり意味はないですよ。
「ちょっと、武神さん。何か揉めているみたいなんだけど……」
ルイズとコルベール先生のやり取りを、少し考え事をしながら見つめていた俺に対して、地球世界より召喚されて来た少年、平賀才人と名乗った少年が、少しの躊躇いを持って話し掛けて来る。
おっと、イカン。そう言えば当事者を蚊帳の外に置いて居ましたね。
それに、彼に対しては、未だ使い魔契約の事を説明していないのも事実です。
でも、それよりも先に、
「それから、出来る事なら武神やなしに、忍と呼び捨てにしてくれへんかいな。そうしたら、俺の方も才人と呼び易いから」
こ
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