プロローグ
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る。すると青年の体より、同じく真紅の炎で造られたドラゴンの幻影が飛び出す。
『ボー ボー ボーボーボー』
幻影は青年の体を旋回し、やがてその内側に取り込まれていく。すると、青年の目は赤く染まり、その体は炎の色をしたローブに包まれていく。
そうして、青年の姿は大きく変化していた。
指輪の魔法使い、ウィザード。
指輪と同じく、ルビーの宝石を面とし、胸元に怪物の頭部の意匠を残すそれは、そのままジャンプ。同時に、別の指輪を発動させた。
『コネクト プリーズ』
そして、改めて生成される別の魔法陣。
ウィザードが魔法陣に手を入れると、その内側より専用バイク、マシンウィンガーが引っ張り出される。
同時に、巨人もまた動き出す。
目下の目障りになるであろう脅威に対し、腕を振り下ろした。
ウィザードはマシンウィンガーのアクセルを入れ、それを回避。巨人の腕を伝い、一気に顔面まで接近した。
そして、ウィザードはそのままマシンウィンガーから飛び上がる。巨人の拳を回避すると同時に、その手に銀の銃剣を握った。
連射される銃弾。
銀の銃弾は、それぞれ独自の軌道を描きながら、巨人が防御として突き出した腕の筋肉を穿っていく。
一見、肉の繊維に見える腕。だが巨人の筋肉からは鉄を連想させる音が響いた。
「硬い……!」
ウィザードは毒きながら、近くのビルに着地。
すると、巨人はゆっくりと顔を傾け、ウィザードを真っすぐと見下ろした。巨人の全身からは強い蒸気が流れ出しており、ウィザードは宝石の面越しでも熱さが伝わってくる。
「……!」
すぐさま巨人は、ウィザードを叩き潰そうとその手を伸ばしてくる。
ウィザードは大きく飛び退き、その圧を回避。目の前で、ウィザードが足場にしていた屋上が悲鳴を上げた。
このまま巨人の筋肉質に攻撃しても埒が明かない。狙うならば、人体で最も有効な場所が効果的だろう。
人体の構造上、最も柔らかい部分は。
「目だっ!」
『チョーイイネ スペシャル サイコー』
ウィザードが発動した魔法。
魔法陣とともに、ウィザードの胸にドラゴンの頭部が取り付けられた。
その口が開き、魔力が込められた炎が巨人へ吐き出される。
その目を狙う火炎放射。
だがそれは、巨人が防御として出した手によって防がれた。
「……!」
防御した。
それはつまり、少なくとも今のドラゴンブレスは、巨人にとっては危険だと判断された攻撃だということ。頭部___その目にならば、ウィザードの攻撃は有効ということ。
まだ、勝機はある。
『チョーイイネ キックストライク サイコー』
更なる指輪を指輪に押
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