閑話 月の戦乙女達@
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解決したと言えるのか?
違う。
『生きていける最低限の栄養だけを摂取して、ゴールの見えない日々をただ、過ごす』
残念ながら感情のない機械ならともかく、人間は、そういった外部から強制された節制や制限に、非常に強いストレスを感じるものである。
しかも、天上には、自身を追い込んだザフトが、地上では施している側の大西洋連邦やオーブ、または一部の金持ち達が不自由ない生活をしているのが分かるならなおさらである。
味気のない、栄養だけの保存食に味のついていない真水のみの生活に、多くの人間はうんざりし、ストレスを日々溜めていった。
で、まあありがちなのが金持ってる国に戦争だー、とかなのだが、実はこれ、他でもないザフトのせいで阻止されていた。
ニュートロンジャマー、電波を邪魔するため、近代戦のような小さな通信機器での連携した戦闘ができないのである。
あれもだめ、これもだめ。
そういった状況で、更なる不幸が彼らを襲う。
散発的に起こるザフトの偵察行為と、それに伴う戦闘行為である。
ここで、一度各国のストレスはピークに達し、酷い所では死傷者が出るナチュラルとコーディネーターの諍いが各地で起こった。
困ったのは地球連合である。
正直、多数のブルーコスモス派閥にとっては、コーディネーターの命なんてどうでも良かったのだが。
この困窮のさなか、何の益にもならず、貴重な資源を無駄にする内乱を放置するほど、馬鹿ではなかった。
結果、地球連合は一つの解決策を打ち出す。
民度低下を防ぐため、コーディネーターの家族、関係者などを地元から離し、地球連合の支配地域に一旦隔離し、当のコーディネーターは戦闘可能年齢の場合、強制的に軍に『徴兵』するという指示を出したのである。
これは、結果的に成功した。
反乱を防止するためモビルスーツにも乗せず、銃器も持たせたくないので従軍もさせないなど裏に多大な意図があれど、家族の安全が図られたコーディネーターは作られた強靭な肉体で復興支援活動、薬剤の生成などの医療行為から、果ては草刈りなど多岐にわたる仕事でその優秀っぷりを発揮し、結果、マンパワーにより多くの国の復興の役に立った。
まあ、仕事の割に給料据え置きなどピンハネはされたが。
で、前置きが長かったがここからが本題である。
彼らはコーディネーターであり、更に上記の理由があれど軍事基地に所属している。
通信機器は長距離は通じず、クォーターガンダムの正規パイロットは各基地居ても三人、小隊規模。
しかもその指揮権は、自分達にはない。
ここで各国の基地の上層部は色気を出した。
『裏ルートでモビルスーツ組み立てて従順なコーディネーター乗せても、バレないんじゃない?』と。
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