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ひい祖父ちゃんは強かった
第一章

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               ひい祖父ちゃんは強かった
 坪川逍遥は一六〇ない、髪の毛は全くなく皺だらけの顔でありそれこそ何時旅立つかわからない風である。
 八十を超えた彼についてだ、曾孫の潤一郎は彼女の直美は言っていた。潤一郎は今時の外見で茶髪の切れ長の二重の目と細面の一七五位の背の痩せた青年で直美は黒髪を長く伸ばした童顔で一五六位の背のスタイルのいい外見だ。切れ長の睫毛の長い目と白い肌にすっきりした顎がかなり印象的である。二人は同じ大学に通っている。
「ひいお祖父さんだけれど」
「何か言われたのか?前にうちに来た時に」
「いえ、見ていたらね」
 そうではなくとだ、大学で彼に話した。
「皆一目置いてる感じよね」
「ああ、そのことか」
「やっぱりひいお祖父さんだから」
「それにな」
 潤一郎は直美に話した。
「実はひい祖父ちゃん柔道九段なんだよ」
「えっ、柔道やっておられるの」
「元警察官でな、空手六段合気道七段だよ」
「物凄く強いのね」
「それでヤクザ屋さん十二人に囲まれてな」
 そうなりというのだ。
「無傷で倒したんだよ」
「全員なの」
「組の抗争で血走っていたな」 
 そうなっていたというのだ。
「ヤクザ屋さんを止めに入ってな」
「十二人なの」
「ドスとか振り回していたのにな」
「それは凄いわね」
「それで今も毎日稽古してるんだよ」
「そういえば背筋しっかりしているわね」
「そうだろ、そんな人だからな」
 それでというのだ。
「皆な」
「一目置いてるのね」
「普段はにこにことしていて怒らないけれどな」
「怒ったら怖そうね」
「ああ、誰も勝てないんだよ」
 そうだというのだ。
「本当にな」
「そこまでの人だったのね」
「これがな」
 潤一郎は直美に真顔で話した、それで逍遥に興味を持って潤一郎に話して彼の稽古を見せてもらうことにした。
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