第二章
[8]前話
「こうしたキャラを出されてもいいですよ」
「そうですね」
佐藤は確かにと頷いた。
「これもまたです」
「一つのやり方ですね」
「キャラは老若男女色々で」
そうであってというのだ。
「その若い中にです」
「赤ちゃんも入りますね」
「もう思いきりです」
それこそというのだ。
「低くするのも手です、そして」
「そこに何を加えるか」
「この漫画なんかです」
加藤はスタンドを使う漫画のシリーズの単行本を出した。
「第三部で赤ちゃんの敵が出ていますよ」
「敵にも使えますね」
「普通赤ちゃんが敵とは思わないですね」
「何も出来ない無力な存在ですからね」
「しかも可愛い」
「ですから」
まさにそれ故にというのだ。
「誰もです」
「敵と思わないですね」
「だからこそいいです」
「スタンドを使わせれば敵ですからね」
「そうです、お年寄りを出してもいいですが」
赤ちゃんとは逆にというのだ。
「赤ちゃんも出されるといいですよ」
「そうですね、主人公でも仲間でも敵でも」
「色々あります」
「じゃあちょっと考えてみます」
佐藤は笑顔で答えてだった。
自分の作品異世界ファンタジーものに仲間で超能力を使う赤ちゃんを出した、このキャラが人気となってだった。
彼の作品はこれまで以上の人気を得た、それによって彼はやはり赤ちゃんキャラを出すのもいいと思った、だが。
「実際の赤ちゃんを育てることは大変でして」
「育児漫画ありますね」
「もうおむつ替えたり夜泣きしたり」
加藤は佐藤に仕事の打ち合わせの時に話した、場所はファミレスである。
「それで、です」
「そうなんですね」
「結婚して子供が生まれるとわかります」
「そうですか」
「はい、その時はご覚悟を」
「それを漫画に描けたら面白いですね」
「大変ですけれどね」
「そうでしょうね」
佐藤はこの時は笑っていた、だが。
十年後彼は育児漫画を描くことになった、そしてそのことを実感したのだった。かなり大変なことであると。
超能力赤ちゃん 完
2025・3・20
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